体液量と水分のバランス2009/06/10 09:50

人間の体液量は体重の約 60% (略 36 L) と言われており、健康成人の体液量は常にほぼ一定している。 何故なら、脳が身体に指令を発して体内に取り込んだ水分量と、それに見合う同量の水分を対外に排泄して体液量の平衡を保っているからである。

健康人の 1 日の水分交換量は以下に示す如く、通常 2.5 L である。

    < 摂取 >...........................................< 排泄 >
飲料水................1,300 ml.................尿...............................1,500 ml
食品中水分..........900 ml.................皮膚からの蒸発..........500 ml
酸化水...................300 ml.................呼気...............................400 ml
...............................................................糞便..............................100 ml
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(合計)..................2,500 ml.....................................................2,500 ml

一方、血液量は、体重の 1/13 (約 8%、凡そ 5 L 弱) と言われており、その内、赤血球、白血球、血小板等の細胞成分が 40 - 45% で、 残りの 55 - 60% は血漿と言われる液体成分である。

血液は、酸素は勿論、一酸化炭素や老廃物等の物質の運搬を行うほか、内部環境の恒常性の維持、身体の防御、止血等、その働きは多様である。

体液量が平衡を保てなくなると、当然、血液の働きにも支障が生じる。 東洋医学では、総ての病気は 「心身のストレス」 に起因するものとされており、心身のストレスが気や血液の滞り (「気滞」 や 「血滞」 と言う) を齎し、それが痛みや凝りとなって身体表面に現れて来ると考えている。

高齢になると、体液量が減少して来るので、病気に罹り易くなるのである。 従って、水分の摂取やストレスマネジメントに留意する事が健康維持に大切になってくる訳である。

暑い夏の季節を迎えるこれからは、一度に沢山の水分を飲むのではなく、適量をこまめに摂り、熱中症や脳梗塞などを惹起こす原因となる脱水症状の予防に努めると良い。

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