認知症と運動との関係2010/03/16 21:30

毎日, 心地よい汗を掻く程度に身体を動かすことは認知症の予防に効果がありそうだ, と最近の研究で判って来たらしい.

今の処, 早期のアルツハイマー病の進行を抑えるとされている治療薬 「アリセプト」 は, 脳内の神経細胞の元になる細胞が増えて新しい神経細胞が作られるからだと考えられている様だ.

このアリセプトの作用と同じ現象が, 軽い運動を行なう事で起るらしい. 海馬と言う物事を順序立ててこなす 「実行能力」 や記憶などの機能を担っている場所で, 神経細胞の元になる細胞が増殖を続ける様になり, 記憶力が維持されるのだと言う. 認知症になると, この海馬を中心に脳が萎縮してしまうため, 認知機能が衰えてしまう訳である.

認知機能を高めるための 「心地よい汗を掻く程度の運動」 の代表例がウォーキングであるとされる. ピクニックや散歩など周囲の景色を楽しみながら行なうと効果がある. また, 独りで行なうよりは, 誰か一緒に行なう仲間がいると効果は一層あがるとの由.

その意味で, この欄で以前にも何度か触れた事があるが, 毎朝仲間と 「ラジオ体操」 をやり, 続けて 「アイソメトリック運動」 を補足的に行なうことも大いにお勧めする. ラジオ体操で, 普段は使うことのない全身の筋肉を動かせるし, アイソメトリック運動で筋肉を鍛える事が出来るので, 肩凝りや転倒の予防にも繋がるのである. 認知症の予防も兼ね, 正に一石二鳥と言える.

ラジオ体操とアイソメトリック運動とを併せても, 合計 15 - 20 分程度の運動であるが, きちんと行なえば, 結構な運動量になるのである.

寝たきりになって, 徒に生き永らえるのではなく, 可能な限り 「健康寿命」 を全うしてこそ, 初めて生甲斐の追求も実現する事が出来るのではないだろうか.
-----------------------------------------------------------
はり・きゅう・マッサージ トミイ
http://www.ne.jp/asahi/shinqma/tommy/index.html
(なお, 診療予約時、「健康小話」 を読んだ, と言って戴いた患者さんは,
初診料が半額になります.)
心や身体に関する悩み事など, お気軽にご相談下さい.
E-Mail : tadashi.fukutomi@tcat.ne.jp
English speaking clients are welcomed!