陣痛促進剤と鍼灸2010/08/11 02:48

7/22 付日経朝刊に 「陣痛促進剤 : 胎児死亡・子宮破裂の危険」 がある, との記事が載っていた. 

厚労省は, 「陣痛促進剤を使う際に妊婦に危険性などを十分説明し, 同意を得てから投与することを薬剤の添付文書に盛り込むよう」 製薬会社に通知したとの由.

改訂を求めていたのは 「陣痛促進剤による被害を考える会」 (出元明美代表) で, 同会の調査では同剤の投与による副作用が原因で亡くなったとみられる子供は 1992 年以降, 全国で少なくとも 121 人, 母親も 35 人に上るとしている.

同剤の添付文書には 「妊娠末期で投与した場合, 過剰な陣痛や強い子宮収縮で胎児仮死や子宮破裂、頸管裂傷などが起きることがある」 と明記. だが同会によると, こうした危険性だけでなく投与した事実さえ説明されないケースもあったという.

陣痛促進剤の効き目は個人差が大きく, 少量でも陣痛が過剰になってしまう妊婦もいる.

同省は点滴をごく少量から開始するとともに, 正確に投与できる精密持続点滴装置を使うこととした.

一般的に出産は子宮破裂や大量出血, 脳内出血や出産前に胎盤が剥れ始める等の緊急事態が起こる恐れがある.

特に陣痛促進剤を使う場合, こうした事態を防ぐために胎児の心音や子宮収縮の状態をチェックする分娩監視装置を利用し, 異常があれば迅速に対応することも求めた, と以上の如く報道されている.

陣痛促進剤として使われる物質は, 「オキシトシン」 や 「プロスタグランディン」 と称されるものである.

本来女性の体内に存在するホルモンの 1 種で, 姙娠や分娩に深く関っている. 元々, 内分泌ホルモンであるから, 非常に微量でその機能を発揮するが, それを人工的に投与するのでバランスが崩れてしまうと言う事に繋がるのだ.

以前, この欄でも紹介したが, 鍼灸には 「子宝の灸」 や 「安産の灸」 と言って昔からそれなりの実績を挙げて来ている施術法があるのである.

所謂 「逆子」 が治ったり, お産が軽くて済んだり, 産後の肥立ちをよくしたりと言った効果が確認されている.

この様な鍼灸の施術法は, もっと前向きに活用されて然るべきであると思っているのだが...
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はり・きゅう・マッサージ トミイ
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