病室で読むべき本2010/09/05 03:49

作家の山田正紀氏が 「病室で読むべき本」 と題して日経にエッセイを寄稿していた (2010-08-08).

氏は, アガサ・クリスティーの代表的ミステリー本 「ABC 殺人事件」 「愛国殺人」 「ナイルに死す」 「アクロイド殺し」 を挙げていた.

実際, 氏はこれらの本は若い頃に読んでいるが, 既にストーリーは殆ど忘れており, 改めて読み直してみても, 何れも面白く, 入院の憂さを晴らすには充分役に立ったと言う.

何よりも, 読み易く、目も疲れる事無く, 心身の負担にもならなかった, と言っている.

私は, 幸いにして, これまで入院などした経験がなく, 「病室で読む本」 などと言う発想そのものがとても新鮮に感じた.

そこで, さて, 自分だったらどんな本を持ち込むだろうか? と考えてみた. ベッドに寝転がって気軽に読むには, 確かに, アガサ・クリスティーのミステリー本も一案である.

藤沢周平の小説も捨て難い.

然し, 私は敢えて, 山本周五郎の本の幾つかを挙げておきたい.

「日本婦道記」 「おたふく」 「さぶ」 「樅の木は残った」 「菊千代抄」 など, どれをとっても "外れ" はない.

病後の身体に負担を掛ける事無く, 手軽に面白く読める筈である.

然も, 人間の心の温かさ, 優しさと言ったものに触れ, "生きていて良かった", "生きているって素晴しい事だ" と, 深い読後感をしみじみと味わう事が出来るだろう.
-----------------------------------------------------------
はり・きゅう・マッサージ トミイ
http://www.ne.jp/asahi/shinqma/tommy/index.html
(なお, 診療予約時、「健康小話」 を読んだ, と言って戴いた患者さんは,
初診料が半額になります.)
心や身体に関する悩み事など, お気軽にご相談下さい.
E-Mail : tadashi.fukutomi@tcat.ne.jp
English speaking clients are welcomed!