貝原 益軒の 『養生訓』 を読む (23)2010/09/25 02:23

おもひをすくなくして神を養ひ, 慾をすくなくして精を養ひ, 飲食をすくなくして胃を養ひ, 言をすくなくして気を養ふべし. 是養生の四寡なり. (巻第二 54)

ここで言う 「神」 とは心 (Mind) を指す. 同じく 「精」 とは霊 (Soul) を指す.

あれこれと思い煩う事無く, 自己中心的な種々の欲望を棄て, 飽食の時代においては, 腹八分目, (今の一部の (?) 政治家連中の様に) 妄言ばかりを吐かず, 不言実行を守ること, この 4 項目を守る事が養生なのだ, と説いている.

江戸時代に書かれた本とは思えない.

慾というものは, 心の眼を曇らせ, 想いを偏らせてしまうものだ.

見れども見えず, と言う状態に人を追い込んでしまうのが慾なのである.

公明正大であるためには, 「おもひをすくなく, 慾をすくなく」 してひたすら養生にこれ努めることである.

正しく, 欲望社会の現代に生きる我々のために書かれた書物, とさえ思えてくるのは私だけだろうか?
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はり・きゅう・マッサージ トミイ
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