知らないうちに始まっている筋力低下!2010/10/26 20:30

日本鍼灸師会が創立されて, 今年 60 周年を迎えた. これも偏に皆さまのご支援のお蔭である.

この程, 会の介護保険部では 「知らないうちに始まっている筋力低下!」 と題し, 以下の様な "自己チェックリスト" を取り纏めたので, 参考までに紹介したい.

解らない事や相談事があれば, 最寄の鍼灸師にお問合せ戴きたい.

「つまずいた経験」 がある人のための 「転倒予防チェックリスト」

1. この 1 年間に転倒したことがある.
2. 何もないところで, つまずくことがある.
3. 横断歩道を青信号の間に渡りきることができない.
4. 1 km を続けて歩くことができない.
5. 片足で, 立ったまま靴下をはくことができない.
6. 高いところにある物を取るとき, 何かにつかまらないと爪先立ちができない.
7. この 1 年間に入院したことがある.
8. 薬を 3 種類以上のんでいる.
9. 普段, サンダルやスリッパなどをよく履いている.
10. 転倒に対する不安がある. あるいは転倒が怖くて外出を控えることがある.

上記 10 項目のうち,

「1, 2, 3, 4」にチェックされた方 : 歩行能力・筋力の低下があります.
「5, 6」にチェックされた方 : バランス能力の低下があります.
「7, 8」にチェックされた方 : 疾病の影響があります.
「9」にチェックされた方 : 外的要因があります.
「10」にチェックされた方 : 転倒に対する不安とそれによる日常制限があります.

転倒の危険が高い場合とそれを避けるためには,

1. 高齢者ほど転倒し易い. (前期高齢者より後期高齢者の方が転倒し易い)
2. 屋外での転倒が多い. (屋内より屋外での転倒が圧倒的に多く, 全体の 8 割を占める.)
3. 歩いている時に転倒し易い. (階段の昇降, 起ち上り時も注意を)
4. 「つまずいた」 「滑った」 が転倒のおもな理由. (段差にも注意を)
5. 転倒した 1 割の人が骨折している.

道を歩いている時や家の中でも 「躓いた」 経験は, 誰しもあると思われる.

運動量が減り, 最近躓く事が増えた...などとと言うのは, まさに 「転倒の可能性」 が出てきている証拠で, 転倒の可能性は, 筋力の低下のみでなく, 身体のバランス能力や, 疾病, 外的要因など様々である.

上記に挙げたチェックリストからも判る様に, 雨天や雪の日など, 屋外を歩行する時は, 転倒の危険性が高いと言える.

また, 転倒で骨折せずとも, 転倒に対する不安・恐怖が増し, 外出などの回数が減って閉じ籠りがちになって, その結果, 身体の虚弱化 (老年症候群やロコモーティブ・シンドローム) を招き, 寝たきりなどの危険性が高まってしまう.

転倒予防には, 筋力を高めてやる事が大切. だからと言って, 毎日 20 - 30 分以上, 運動時間を取ることは出来ない, と言った方が多いのではないだろうか?

そんな方は, 是非, 手軽に出来る 「アイソメトリック運動」 を実践して戴きたい.

このアイソメトリック運動については, 本欄でも何度か紹介しているので, バックナンバーを参照して戴きたい. 「自分の健康は, 自分で守る!」 誰も他人は守ってくれません.
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はり・きゅう・マッサージ トミイ
http://www.ne.jp/asahi/shinqma/tommy/index.html
(なお, 診療予約時、「健康小話」 を読んだ, と言って戴いた患者さんは,
初診料が半額になります.)
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