貝原 益軒の 『養生訓』 を読む (28)2010/10/31 04:32

養生の術, まづ心法をよくつゝしみ守らざれば, 行はれがたし. 心を静にしてさはがし (騒がし) からず, いかりをおさえ (抑え) 慾をすくなくして, つねにうれへず (憂えず). 是養生の術にて, 心を守る道なり. 心法を守らざれば, 養生の術行なはれず. 故に心を養ひ身を養ふの工夫二なし, 一術なり. (巻第二 65)

養生の術は, まず心法をよく慎んで守らなければならないもので, 心を静かにして落着け, 怒りを抑えて慾を少なくし, 何時も楽しんで心配をしない事. これが養生の術であり, 心を守る道でもある.

心法を守らなければ養生の術は行なわれない. それ故, 心を養い身体を養う工夫は別個の事ではなく, 一つの術である, とこの様に説いている.

心身一如, と言うが, 身体の健康を守るには, 精神の健康も守らねばならぬ, と益軒は考えていた様である. 卓見と言うしかない.

病気とは, 文字通り, "気を病む" ことであって, 東洋医学的には, ストレス, 特に, "メンタル" なストレスが, 病の原因であると考えている.

これについても, 本欄で何度か採り上げて来ているので, ご興味のある方は一読して戴ければ幸甚である.
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