加齢と性生活2010/12/05 03:00

英国医師会誌 「BMJ」 3 月 10 日号に, 興味ある記事が載っている.

より良い健康は, より良い性生活に繋がり, より健康な人の方が, 性行為に対する関心の度合いが高く, より良質でより多くの性行為を行っている, と言うのである.

中年期を過ぎても, この傾向は変らないとの事である.

以上は, 米シカゴ大学総合性医学プログラム責任者の Stacy Tessler Lindau 博士らが行った調査で明らかにされたものである.

Lindau 博士らは, 25 - 74 歳の成人 3,000 人以上, 57 - 85 歳の成人 3,000 人以上の 2 群 (男女は同数) について検討した結果, 男性は女性よりも性体験に積極的で, 75 - 85 歳の高齢者層で最も顕著 (男性の 38.9%, 女性の 16.8% が性生活あり) であったとの事. 

然も, この年齢層の 71% が "良質な" 性生活を行っているが, 女性はその半数程度に止まっている.

(然し, 女性の方が長生きである事も背景にある様で, 連れ合いのいる女性の性生活は, 同じく連合いのいる男性のそれと同レベルである様だ.)

一方, 当然の事ながら, 健康状態の良くない男性の性生活は, "健康" な男性に較べて, 明らかにその恩恵は少なくなっている.

Lindau 博士らは, 健康余命ならぬ, "性的活動可能平均余命 (Sexually Active Life Expectancy)" と称する新しい尺度を提案しているが, この尺度によると, 55 歳の男性は更に 15 年, 女性は 10.6 年の性的活動が推定されるとしている.

以上の報告を 「意外」 と思うか, 「やっぱりね」 と思うかは, それこそ, 各人の 「(心身の) 健康度」 によるのである.

何れにせよ, 心身ともに健康でさえあれば, 高齢者といえども, Quality of Life (生活の質) を高く維持することが可能なのである.

健康寿命を目指して, 日々の努力が必要. ノホホンとしていては自分の健康はとうてい守ることが出来ないのである.
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