性犯罪について思う事2010/12/16 03:09

過日, 13 歳未満の子供への, 暴力的な性犯罪の再発防止に向けた 「出所者情報提供制度」 の対象者のうち, 1 割超が再び性犯罪で摘発されており, 出所後 1 年未満の再犯が過半数で, 7 割は満期出所者だった, との新聞記事が載っていた.

再犯者の出所時の年齢は 30 代が 42%, 40 代が 25%, 20 代が 21%. 再犯までの期間は出所後 1 年未満がトータルで 54%, 同 2 年までが同 80% を占めていると言う.

例えば, 植草 一秀と言う人物をご存知だろうか?

1960 年生まれと言うから, 今年 50 歳になる. 彼は東大経済学部を卒業, ケインズ経済学者として小泉内閣の聖域なき構造改革に異議を唱えたり, 野村総合研究所のエコノミストや早稲田大学大学院教授として活躍していた男である.

その様な謂わば "High Brow" な男が痴漢行為を繰り返し, 一時期, 新聞の社会面を賑わせたのである.

これはほんの一例に過ぎないが, 性犯罪と言うものは, 窃盗や恐喝などと言った他の犯罪行為とは性質を異にしており, 一緒くたに扱うべきものではないような気がするのである.

Colin Wilson と言うイギリスの作家がいる.

25 歳の時, 実存主義的な小説 『Outsider』 を発表し, 一躍有名になった. その後, 『Encyclopedia of Murder (殺人百科)』 を著すなど, 殺人, オカルト, 心理学など独自の思想を展開して活躍している.

国内外の性犯罪事件や, 彼の 『Encyslopedia of Murder』 に出て来る犯罪者などを読んでみても感ずるのであるが, 所謂, "性癖" と言うものは, 殆ど持って生まれた体質的なもので, 基本的にはその人の心身が, 謂わば 「病んでいる」 状態にあるもので, この様な 「病気」 に効く特効薬はなく, 極論すれば, 死ぬまで治らないものではないか, と考えている.

例えば, マゾヒズムや異常性愛などの世界を描いた, 谷崎潤一郎や河野多恵子と言った作家の様に, その様な性癖を 『痴人の愛』, 『春琴抄』 や 『みいら採り猟奇譚』 と言った文学作品に見事に昇華できる才能を持ち併せた人間など極く一部にしか過ぎないのである.

精神医学や性医学, 心理学などの大家に一度見解を訊いてみたいと思っている.
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