躁鬱病の治療指針制定へ!!2011/03/07 01:35

5 日付日経夕刊によると, 日本躁鬱病学会は躁鬱病に対する初の治療指針を近々公表するとの事.

また, 鬱病についても年内に取り纏める予定の様だ.

日本うつ病学会は, 鬱状態と躁状態を繰り返す躁鬱病の初の治療指針をつくり, 3 月 10 日に公表する.

治療薬の優先順位や対話による 「精神療法」 の取り入れ方などを示す, と言う.

躁鬱病や鬱病は患者が増え社会問題になっているが, 医師によって治療法が異なり, 効果が不確かなケースもあるため改善を目指す.

数種類ある薬を, 症状ごとに 「もっとも推奨される薬」 「次に推奨される薬」 など, 使うべき薬に "優先順位" をつけて具体的に示す.

また, 指針には, 患者や家族と対話しながら, 病気の情報を正しく伝えたり, 正しい生活リズムを身につけるよう指導したりする "精神療法" も盛り込む.

薬だけに頼って精神療法を取り入れていないケースが多いため, 薬との併用により相乗効果が得られるようにするのが狙いだ.

躁鬱病は, 気分が高揚する躁状態と沈む鬱状態とが交互に表れる病気で, 生涯のうちに日本人の 50 人に 1 - 2 人が罹ると言われる.

厚生労働省の調べでは 1996 - 2008 年に躁鬱病は約 2 倍, 鬱病は約 3.5 倍に増えている.

精神科の医療機関も約 1.5 倍になったが, 医師の教育が追いついていないとの指摘が多い.

以上が, 記事の要点だが, これから解る事の一つは, 先ず, 精神疾患というものの治療の難しさであろう.

今回, 薬物療法のみでなく, 精神療法も併用される事になった様で, 一歩前進と言えるのではないかと思う.

また, 精神疾患に悩まされている患者の増加の勢いである. 今後ともこの傾向は続くことが必至である.

人間の身体というものは, 構造は同じでも, 一人一人異なっている. 太っている人もいれば、痩せている人もいるし, 大柄な人も小柄な人もいる. 正に十人十色なのである.

その事は即ち, 同じ疾患でもその病態は色々である.

ましてメンタル的なものはその容 (カタチ) が見えないだけに厄介なのだ.

漸く, 治療のガイドラインなるものが纏まるのは一つの進歩と言える. けれども, あくまでガイドラインはガイドラインに過ぎず, メンタルな疾患に対してはガイドラインを参考に, 今後とも 如何に個別に対応していくか, が鍵になると思うのである. 

鬱症状も呈する患者さんの鍼灸治療の経験からも, 精神療法は欠かせないと日頃から感じていた事である.

Have a nice day!
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はり・きゅう・マッサージ トミイ
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