拝啓, 鳩山前総理大臣ドノ - その (5)2011/04/10 02:05

度々, 鳩山サンをお呼び立てして申し訳ない気もするが, 事の成り行き上, お許し戴く事にしよう.

昨日の日経夕刊で, 内館 牧子さんが 「ああ, 日本のリーダーたち」 と題して寄稿している (「あすへの話題」).

以下, 引用.

"今回の東日本大震災と大津波, そして原発事故によって, 痛切に感じたのは 「リーダー教育」 の必要性である.

1000 年に一度と言われる災害を前にした時, 誰しも冷静な判断ができなくなるのは当然だろう.

だが, リーダーの座にある人は 「誰しも」 の中には入れられない. リーダーは国を, 組織を, 人々をよりよい方向に牽引し, 安定させなければならない.

今回の災害で, 日本にそう言うリーダーがいたか.

寧ろ, 「この人は政治家には向かない」 とか 「原発事故の説明は, さっぱり要領を得ない」 とか 「結局, 私たちは何をどうすればいいのか」 などと思わされる一方ではなかったか.

彼らは確かにリーダーの座にはあるが, 実に頼りなかった.

原発事故の会見でも, 「そうならないように祈っている」 とか 「何とかしようと思って懸命にやっている」 とか, こういう情緒的な言葉は, あの時点でリーダーが遣うべきではない.

「新しい日本を作りあげようではありませんか」 と, 選挙演説もどきの檄に陶酔している政治家にも, リーダーとしての能力はない.

中国ではエリート教育に力を入れているそうだ.

それについて, 司馬遼太郎が何と言っているか, 私は元・東京都教育委員の高坂節三さんから, その言葉を教えられた.

「(エリート教育を) 中国はイデオロギーでやっているんじゃなく, 中国民族はどうしたら生きられるかと問題を根源的に戻してやっている」

これはそっくり 「リーダー教育」 にも当て嵌まる.

日本は 「エリート」 や 「リーダー」 を育てることを嫌い, ただただ平等を讃えてきた. 頼りないリーダーたちを見た今こそ, 司馬の言葉を考えるべきだ."

内館さんは, 見過ごせない問題提起をしておられる.

繰返しになるが, リーダーとは, 国民の前に, 種々の課題について, 問題解決のための Grand Design を提示し, 優先順位 (Priority) を明確にし, 正しい判断を下す人の事を指す.

換言すれば, Where are we now and where are we going? と言う疑問に対する答を明示して欲しい, と言うのが, リーダーに求められている事なのである.

リーダーは, 私心を持たず, 公明正大である事が何よりも必要だ.

内館さんは, 今回, 鳩山サンのことを言った訳ではないが, 問題の本質は一緒である.

"改むるに, 憚る事勿れ" であるが, "三つ子の魂, 百まで", と言う言葉もある.

今更, 鳩山サンの真価が問われている, と迫ってみても始まらないとは思うのですが...

Have a nice weekend!
-----------------------------------------------------------
はり・きゅう・マッサージ トミイ
http://www.ne.jp/asahi/shinqma/tommy/index.html
(なお, 診療予約時、「健康小話」 を読んだ, と言って戴いた患者さんは,
初診料が半額になります.)
往診も承っております.
心や身体に関する悩み事など, お気軽にご相談下さい.
E-Mail : tadashi.fukutomi@tcat.ne.jp
English speaking clients are welcomed!
Oil massage is available!