素晴しきかな! 江戸社会 (5)2011/07/03 03:31

5) 天然産の衣食住, 然もリサイクルまで

着物の材料となる絹,木綿,麻などの繊維は,総て昆虫か植物がつくる天然物を加工したものである事は,昔も今も変らない.

木綿はまさに太陽エネルギーを利用した植物栽培でつくられるものであり,絹糸をつくるための養蚕も,桑の葉の栽培なしにはありえない.

江戸の着物は,畑から出来ていると言って過言ではない.

綿花の栽培のために, 北前船が北海道から肥料となるニシンを運んだ事は, 司馬遼太郎の歴史小説にも詳述されている.

繊維を加工する仕事も,農家の副業だった.

繭 (マユ) や綿花から糸をつくり,さらには布に織り上げる作業は人力で行われた.

布は,太陽エネルギーと人力だけでできたもので,環境を汚すようなものは発生させない産業システムが成り立っていたのである.

近年,リサイクルショップが流行るようになったが, 江戸時代はリサイクルが当り前だったのである.

江戸でもっとも市場に流通していた衣服は,古着であった.

18 世紀の江戸には千人もの古着屋がおり,完成品の古着だけではなく,古着を解いた生地や裏地までもが売買されていた.

古布を買って自分で仕立て,本当にボロになるまで使い込み,いよいよ使い物にならなくなったら雑巾などにしていたのである.

現代の大人が,1 年間に新しく買う衣類を作るのに必要なエネルギーは,100 kcal (石油換算で 100 L) と言われている.

衣類を大事に使う事も,立派なエネルギー節約に繋がるのだ.

Have a nice weekend!
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はり・きゅう・マッサージ トミイ
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