青紫蘇考 (1)2011/08/15 02:48

古代中国は, 後漢末の時代, 洛陽の都に, 蟹を食べ過ぎ, 食中毒を起して死にかけていた若者がいた.

そこに, 当時名医と言われた華佗 (カダ) が薬草を煎じ, 紫の薬を作って, 瀕死の若者に呑ませた処, 若者はたちまち健康を回復した, と言う逸話が伝わっている.

この逸話を元に, 「紫」 の 「蘇る」 薬だという処から, この薬草を 「紫蘇」 と呼ぶ様になったのだそうだ.

紫蘇には色々な種類があるが, 通常, 食用に供されるのは, アオジソとアカジソである.

原産地は, ヒマラヤやビルマ, 中国などで, 日本には中国から伝わったとされている.

一年草で, 高さ 1 m 程になる. 葉は対生につき, 広卵形で, 先端は尖り, 緑色または赤みを帯びる.

品種によっては葉が縮れる場合もある. 花序は総状花序で, 白から紫色の花を多数つける.

青紫蘇の葉は, 野菜としては 「大葉」 とも呼ばれる. (西日本の一部では 「青蘇 (セイソ)」 とも呼ばれている様だ.)

日本では, 葉や花を香味野菜として, 刺身のツマや天麩羅などにする.

また, 熟さない実を付けた 「穂じそ」, 花が開き掛けの 「花穂じそ」 も刺身のつまに用いることがある.

一方, 赤紫蘇は, 日本では梅干しなどの色づけに使う.

また葉を乾燥させたものは香辛料として (特に京都で) 七味唐辛子などに配合される事もあるほか, 「ゆかり」 と称して, 降り掛け等にも用いられる.

また, 紫蘇ジュースは, 夏の冷たい飲み物として好むファンも少なくない.

日本では萼ごと食用とし, 茶漬けなどの風味付けにも用いる. ぷちぷちした食感と独特の風味がある.

漢方医学では, 主に赤紫蘇の葉を 「蘇葉 (ソヨウ)」 または 「紫蘇葉 (シソヨウ)」 といい, 理気薬 (気が停滞している状態を改善する薬物, 精神を安定させる目的もある) として神秘湯, 半夏厚朴湯, 香蘇散などに配合される

また熟した果実を「蘇子 (ソシ)」 といい, 咳, 喘息, 便秘などの治療に用いる.

紫蘇特有の香りと辛味は, ペリルアルデヒドに由来するものであるが, この独特の香りが, 虫を付き難くしているのである.

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