健康小話

放射能で汚染された農地から, ｾｼｳﾑなどの放射性物質を除去する手段の一つとして, ひまわりなどの植物を利用する試みがなされている.

既に, 農水省と福島県とが実証実験に着手, 今秋結果を纏める予定と聞いている.

何故, ひまわりなのか?

放射性ｾｼｳﾑは, 植物の成長に欠かせないｶﾘｳﾑと同じｱﾙｶﾘ金属に属し, 性質が似ている事から, (財) 環境科学技術研究所 (青森県) が, 77 種類の栽培植物を調査している.

植物はｶﾘｳﾑと間違って, 根からｾｼｳﾑを吸収するらしい.

天然にあるｾｼｳﾑなどを吸収する能力は, ﾀﾁｽﾍﾞﾘﾋﾕ, ﾋﾏﾜﾘ, ｱﾏﾗﾝｻｽ の 3 種が, 他の植物より単位面積当りｾｼｳﾑを除去する能力が高い, と言う結果が得られているとの事.

ﾋﾏﾜﾘは横に広がらず, 立ち上がって大きく育ち, 収穫もし易い事などから, 実証試験の主役に抜擢されたと言う.

ﾁｪﾙﾉﾌﾞｲﾘの原発事故の時も, 放射能除染の目的で, ひまわりが植えられたと言う実績もあるようだ.

ｲﾈを作付けする場合は, 土壌中の放射性ｾｼｳﾑ濃度を 1 kg 当り 5000 ﾍﾞｸﾚﾙ以下にするのが目標とされている.

が, 果して何回 (何年) ひまわりを栽培すれば, 目標値をｸﾘｱ出来るのか? 土地土地の土壌の性質によっても異なるであろうから, 今後の検証を待つしかないだろう.

然し, 問題は, 放射性物質を吸収したひまわりの処分である. 今回の実証試験では, 放射性物質を除去するﾌｨﾙﾀｰを取り付けた小型焼却炉で収穫したﾋﾏﾜﾘなどを燃やすとの事.

煙や灰に含まれる放射性ｾｼｳﾑなどの濃度を調べ, 最終的な処分方法を検討する計画のようだが, 放射性物質そのものは何らかの形で残る訳で, 放射能汚染の問題はこれと言った決め手に欠けると言わざるを得ない..

放射能に汚染された土壌や瓦礫の最終処分法が決まっておらず, 自治体は保管場所に苦慮している.

この意味で, 今回の事故は, 原子力発電が, 安全安心どころが, 廃棄物処理技術一つ取っても, 完結していない 「未完成」 の技術だった事を国民の前に明らかにした訳である.

原発はｺｽﾄが安いと言われて来たが, 原発を抱える地域への多額の交付金, 事故が起った際の気の遠くなるような補償費用, そして未完成の廃棄物処理技術の開発に要する研究開発費などを加えると, 本当に安いと言い切れるのか?

未だにｺｽﾄ試算を提示してくれた人を知らない.

Have a nice day!
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はり・きゅう・ﾏｯｻｰｼﾞ トミイ
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