認知症の入院期間制限2011/09/09 03:42

このほど, 厚労省は, 認知症による精神科病棟への入院患者の半数が, 退院するまで 6 カ月以上かかっている現状を改善するため, 「2020 年度には患者の半数は 2 カ月以内に退院」 との目標値を決めたと言う.

医療機関で対処する必要性が低い軽度患者については, 入院期間の短縮を図る考えで, 実現に向け, 退院後も自宅で医療や介護を受けられる支援体制を整える方針だ, と言う.

アルツハイマー病などが原因の認知症で, 精神科に入院する患者は 08 年に 5 万 2 千人.

1996 年には 2 万 8 千人だったが, 高齢化の進行で急増している.

同省によると, 地域で支援の受け皿が少ないと, 在宅治療が可能な患者でも退院できず, 長期入院となる例が少なくない.

このため老人保健施設の活用や訪問看護の充実など体制を強化し, 退院を促すとしている.

然し, 如何なのだろう?

この様な政策は, 単に医療費削減を前提とし, 認知症および認知症患者とその家族の実態を正しく踏まえたものとは思えないのである.

認知症については, 本ブログでも繰返し取り上げて来ている.

現状の医療レベルでは, 認知症の進行を抑える事は出来ないのだ.

アリセプトを初め, 幾つかの改善薬は確かにあるが, それらは, 進行を "遅らせる" 程度の薬効しかない.

老化という自然の理に抵抗する事は出来ないのだ.

従って, 精神科病棟における入院患者の治療と介護は, 老人保健施設を含めた特別養護老人施設などによる介護, そして在宅介護, これらを一括した 「総合的な認知症対策」 を制度として明確に打ち出すべきではないかと考えている.

どうも, 頭のいいお役人のやる事は, これはこれ, あれはあれ, と言った縦割り施策が多く, 横断的・総合的な Vision というものが何時も欠けている様に思えて仕方がない.

Have a nice day!
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はり・きゅう・マッサージ トミイ
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