人生の在庫整理2011/09/26 02:14

作家の幸田 真音さんは今年還暦を迎えたとの事.

彼女の知合いである, 著名な病理学の専門家がこんな事を言っているそうだ.

人間の寿命には, 60 歳と 80 歳の 2 つの大きな壁がある.

詰り, 無事に 60 代を迎えられるのは実に感謝すべき事で, 何とかその第一関門を突破して生き延びる事ができると, 次に来る 80 歳の壁までは, 比較的無事に進める, と.

長年医療の最前線で, 数多の病人に接してこられた経験から得られた統計学的な知見なので, 説得力のある話である由.

そこで, 彼女は次の様な想いに至ったのだそうだ.

定年間近で, 漸く激務から解放されると喜んでいたのも束の間, 60 歳の寿命の壁で強制終了されないように, "人生にもリスク管理が必要" という処だろうか.

定年を迎え, よしこれから趣味に生きようとか, 好きな事をして楽しく暮らすのだ, などと計画していた矢先の突然死では, 余りにも惨い.

ましてや今回のような大震災を経験すると, 不慮の天災や人災を含め, 何時わが身に順番が廻ってきても慌てないよう, "普段からの覚悟" が必要に思う.

何をやり遂げ, 何をやり残してきたか. いや, 自分が本当にやりたかった事は何だったのか. もしも第 2 の壁まで時間が与えられているとしたら, その限られた中で, 自分はこのあと何をすべきなのか.

日々時間に追われ, 約束に追われ, 手帳の余白を仕事の予定でびっしり埋めては嬉しがって生きてきた私だが, 還暦を迎えた今, もうそろそろ純粋に自分自身を楽しませるための時間も作ってやっていいかなと思うこの頃である.

私は, 「もうそろそろ純粋に自分自身を楽しませるための時間も作ってやっていいかな」 と言う彼女の一文を読んで, 暫し, 考え込んでしまったのである.

人間には, そう思えてそれが叶えられる人と, 仮令, そう望んでも到底そんな余裕のない人と, 2 つのグループに分れる様な気がするのである.

然し, 自分自身を楽しませる事が, 即, その人の 「生甲斐」 であるとは必ずしも限らないであろう.

そう言えば, 中島みゆきの歌の中に "命にかけても守りたいものは何ですか?" と言うセリフが出て来たのを想い出した.

そう, 自分の命にかけても守り通さねばならない事, その事をひたすらに追い求めて生きる事, それが誰にも大切なのではないだろうか.

Smile at your life, and enjoy yourself!

Have a nice day!
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はり・きゅう・マッサージ トミイ
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