健康小話

この程, 東京大のｼﾞｪｰﾑｽﾞ･ﾁｪﾝﾊﾞｰｽﾞ特任助教 (獣医病理学) らの研究ﾁｰﾑは, 長崎県対馬に生息する国の天然記念物のﾂｼﾏﾔﾏﾈｺで, 病気などで死んだﾔﾏﾈｺの解剖を行っている.

その結果, ｱﾙﾂﾊｲﾏｰ病の患者と同じ様な脳の変化が起きていた事が判明したのである.

同ﾁｰﾑによると, ﾔﾏﾈｺ 14 匹のうち, 5 匹の脳の神経細胞に, ｱﾙﾂﾊｲﾏｰ病と同じ様な異常な蛋白質が蓄積しているのが確認された.

これら 5 匹に認知症の症状が出ていたか如何かは不明だが, 異常が見付かったﾔﾏﾈｺの多くは高齢とみられ, 加齢に伴って進行する一般的なｱﾙﾂﾊｲﾏｰ病と似ていたと言う.

今後, ﾈｺ科の動物で広くみられる現象か如何か, ﾍﾟｯﾄ用のﾈｺでも調査して行くとの事.

ｱﾙﾂﾊｲﾏｰ病の患者の脳では異常な蛋白質の蓄積の他, 表面にｼﾐが出来る事が知られている.

ｼﾐはこれまでｲﾇやｻﾙなど多くの動物で見付かっていたが, 蛋白質の蓄積がはっきり確認できたのはﾂｼﾏﾔﾏﾈｺが初めてだと言う.

ﾁｪﾝﾊﾞｰｽﾞ特任助教は 「脳の変化を様々な動物で詳しく比較すれば, 病気のﾒｶﾆｽﾞﾑの研究に貢献できるのではないか」 との見解を示している.

人間以外の哺乳動物にもｱﾙﾂﾊｲﾏｰ病の類があってもおかしくは無いが, 野生の哺乳動物はｱﾙﾂﾊｲﾏｰ病に罹るほど長生きできるものなのか?

また, 一旦, ｱﾙﾂﾊｲﾏｰ病に罹った野生動物は, それ以後も生き永らえる事が出来るものなのか?

いずれにせよ興味のある点ではある.

Have a nice day!
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