(1276) 死にゆく人の心は, たらい廻しにされている!? (3)2013/08/23 03:20

多死社会で看護師の役割は益々大切になる.

だが村松さんは, 看護の心が希薄になっているのが気に掛かる, とも指摘している.

「看護師にとって最も大切なのは手で触れ, 話をして心を通わす事.

母が子の背中をさする行為が看護の原点と言われますが, どんなに医療が進歩しても看護の本質は変らない.

機械に頼り振り回されていては, 何のためにその行為をしているか分らなくなり, 事故にも繋がる」

「かつて癌末期の患者さんが, もう医者も薬も要らないよ. 村松さんの手があればいいと言って呉れた事がありました.

出来る事は何もなく, 肩甲骨の下に手をあて体を支えていた時です.

看護に限らず, 現代は心も手も雑で薄っぺらになっている気がして心配です」

村松さんは, 今, 医師と家族を繋ぐ "メッセンジャーナース" の養成に力を入れていると言う.

「患者や家族の思いが医師に十分伝わっていない.

一方で, 医師が言いたい事が正しく患者・家族に伝わらない.

いい医療や納得のいく看取りを実現するには, 医療知識と家族の気持ちの両方が判る専門職が必要」 と訴える.

最も力を入れているのが心の教育だとの事である.

今年の 5 月で 96 歳になるった私の母は, 今, 特養にお世話になっている. 

今は余り話もできない状態であるが, 何時も自問自答するのは 「特養に居る母は今幸せだろうか?」 と言う点である.

村松さんの言う様に, 母も自宅で死にたいと願っているのではないか? どうすれば, 母に幸せな最期を迎えさせてやれるのか?

村松さんが指摘している様に, 母はずっと自宅に戻りたがっており, 特養に居るのは私の意思なのだ. 本人の意思ではなかったのだが, これは間違っているのか?

まさしく, 母の心を踏み躙っているなら, 何のための特養なのか?

村松さんは言う.

「家族の在り様は変っており, それでいいんです. 子どもが親の犠牲になってはいけない.

大切なのは家族の心が繋がっているかです...

何時も案じているよと伝えあえば心は通じる.

家族の手が届かないところを補うのが, 私たち看護や介護の専門家です」 と.

然し, 本当にそうだろうか?

「過剰な医療を施すほど最後の姿は惨めです」 と村松さんは断言している.

これは解る. 所謂, 延命治療が患者本人に幸せを齎すとは限らない, と私も考えているからである.

そして村松さんはこうも断言している.

「看護師にとって最も大切なのは手で触れ, 話をして心を通わす事.

母が子の背中をさする行為が看護の原点と言われますが, どんなに医療が進歩しても看護の本質は変らない」 と.

鍼灸師であり, 按摩・マッサージ・指圧師でもある私には 「手で触れ, 話しをして心を通わす事」 が如何に重要かは痛いほど解る.

だが, 本当に心を通わせられているのか? そこが甚だ心許無いのである.

本日のカット写真提供 : 下平 宏 氏 (カワセミ・シリーズ)

Have a nice day!
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