(1308) マッサージの効用2013/09/24 02:27

マッサージと言うものは痛みを伴う事なく, 心地よく身体を癒してくれる手技である.

何故マッサージを受けると心地良くなるのだろうか?

マッサージの主な技は, 軽擦法 (撫でる事) や揉捏法 (もみほぐす事) であるが, 或るデータによれば, この様な手技により, セロトニンの分泌が平均 28%, ドーパミンの分泌が平均 31% 増加すると言う.

更に, マッサージは, コルチゾ-ルを平均 31% 減少させるのを助ける働きを有するため, マッサージオイルやローション, ジェルを併用すると乾燥した肌を潤しても呉れる.

処で, 米国の NIH (国立衛生研究所) は 2012 年 7 月, マッサージが筋肉に対し, 分子レベルでどの様な影響を与えるかをレポートしている.

それによると, 激しいエアロビクスなどで筋肉が破壊された場合, マッサージをする事でミトコンドリアの発生を促進し, 腫れを抑える, と言った効果があると推測されている.

詰り, マッサージは, 遺伝子と炎症の関りを断ち, 筋肉が治癒されるのを助ける働きを持っているのである.

また, マイアミ大学医学部の Touch Research Institute のディレクター, ティファニー・フィールド教授は次の様に言っている.

「マッサージは, 基本的に同程度の刺激が続く事で, アスピリン, イブプロフェン, ナプロキンセンと言った薬と同じ様な緩和効果がある.

これらの薬はプロスタグランジンと言う炎症性サイトカインを増大させる物質を抑える働きを持っている.

詰り, 炎症または炎症誘発サイトカインを抑える事で, 痛みを緩和させる事が出来る」

高ストレス社会にあって健康を維持・増進して行くためには, マッサージはとても大事な役割をになっていると考えられるのである.

蛇足ながら, セロトニンとは, 動植物に広く分布する生理活性アミンで, ヒトでは主に生体リズム・神経内分泌・睡眠・体温調節などに深く関与している.

セロトニンはドーパミンやノルアドレナリンなどの感情的な情報をコントロールし, 精神を安定させる働きを有してもいる

また, ドーパミンは, 中枢神経系に存在する神経伝達物質で, アドレナリン, ノルアドレナリンの前駆体でもある. 運動調節, ホルモン調節, 快の感情, 意欲, 学習などに関わっている物質である.

一説によると, 統合失調症における, 幻覚・妄想などの陽性症状は, 基底核や中脳辺縁系ニューロンのドーパミン過剰によって生じると言う.

更に, パーキンソン病では黒質線条体のドーパミン神経が減少し, 筋固縮, 振戦, 無動などの運動症状が起こると言われている.

プロスタグランジンもホルモン様の生理活性物質で, 痛みや血圧, 生理・出産など, 身体の様々な機能に関与している.

本日のカット写真提供 : 下平 宏 氏 (花シリーズ)

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