(1313) 岩盤は何故崩れないか? (1)2013/09/29 02:54

今月の日経 「私の履歴書」 はオリックス会長の宮内 義彦氏が担当している.

ご存知の様に, 宮内氏は, 長年, 臨時行政改革推進審議会の会長を務めてきた人である. 

その彼が, 岩盤を崩す事が如何に困難であるかを, 以下の如く吐露している. (9/25 付)

1990 年, 海部政権は臨時行政改革推進審議会を発足させた. 会長は鈴木 永二日経連会長. 所謂, 第三次行革審だ.

翌年 2 月, そのもとに 「豊かなくらし部会」 が発足し, 委員を仰せつかった. 規制改革への最初の関わりだ.

部会長はその 2 年半後に首相になる細川 護熙さん.

細川さんは熊本県知事のとき, バス停を 10 メートル動かすのに霞が関の官僚のハンコがいる事に驚いた原体験を持つ, 生粋の規制緩和論者だった.

日本をもっと自由に, という大志を抱いていた. だが, 事はそう簡単ではなかった.

部会の委員の半数は経済界, 学者, マスコミなどから出た民間人. 残り半数は殆どが霞が関の出身者. 各省の次官経験者などだ.

航空業界などの参入規制をゆるめたり, 酒類の製造・販売を自由化したりする必要性を民間委員が指摘すると, 必ずと言っていいほど 「然しながら」 という反論が出て, 収拾が付かなくなる.

航空なら運輸省 OB, 酒類免許なら大蔵省 OB. 彼らが規制の依ってたつ理由を滔々と述べる.

勿論規制する理由はあっただろうが, それに今どれだけの意味があるのかが問題なのだ.

結局, 報告書は両論併記となってしまう. そうなると何の変革も行われない.

委員の一人として虚しさと怒りを感じていた.

真っ先に嫌気が差したのが他ならぬ細川さんだ.

宮沢政権の 92 年 5 月, 部会長を辞任する事件が起こった. この部会は何の成果も上げられず終ってしまった.

尤も, この経験は規制改革にとって無駄ではなかった.

細川政権のもとで仕切り直しになった規制改革の推進組織は, 委員から官僚出身者を外し, 毎年答申を内閣が受け取り閣議決定するという, その後の規制改革の推進プロセスを作り上げたからだ.

ざっとこんな具合にその内募を明らかにしている.

本日のカット写真提供 : 下平 宏 氏 (花シリーズ)

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