(1527) 漢方は産官学で!2014/05/01 02:40

生薬である漢方薬は, 国民の健康志向の高まりや高齢化を背景に, 近年需要が伸びて来ており, 年間の国内市場は約 1420 億円と見做されている.

然し, 薬価基準による価格の抑制や, 安い中国産との競合など, 供給側にとっては, 必ずしも, その環境は恵まれたものではなかった.

更に, 最大の生産地である中国では, 資源の囲い込み戦略に方向を転換しており, 従来の様な量の確保が困難になって来つつある.

その様な事情を踏まえてか, 政府が設ける国家戦略特区で, 漢方の産業化を促進させる産官学の動きが活発化してきた様だ.

自治体や幅広い業種の企業連合が, 生薬の栽培拡大や漢方関連商品の開発, 輸出拡大などを目指した計画を国に提案, 漢方医療関連の産業活性化を目指すと言う.

提案するのは神奈川, 奈良両県と製薬, 食品, 流通, 情報通信, 医療機関など約 20 の企業・団体で構成する 「漢方産業化推進研究会」 だ.

薬用植物の栽培から製造・加工, 流通までの各過程で民間企業の参入を促す.

国内市場の開拓や有力な輸出商品の開発で, 関連産業全体で 10 兆円規模の新産業分野を創出する計画になっている.

神奈川県と横浜市, 川崎市は昨年 9 月中旬に提出した 「健康・未病産業と最先端医療関連産業の創出による経済成長プラン」 に 「漢方産業化の促進」 を盛り込み, 生薬栽培の拡大などを提案している.

一方, 奈良県は今年度から部局横断で 「漢方推進プロジェクト」 を立ち上げ, 県立医大も参加して漢方の EBM (医学的根拠) を確立したり, 薬用植物の栽培指導に当る人材の育成を始めたりしていると言う.

厚生労働省と農林水産省は昨夏, 生産農家と漢方薬メーカーを結びつける 「薬用作物の産地化に向けたブロック会議」 を発足させ, 全国各地で順次開催している様だ.

生薬と謂えども, 薬物である以上, 副作用が全くないと言う訳ではないが, 今後は世界的に生薬の見直しがなされると思われ, 資源確保の観点からは必要な戦略と言えるだろう.

Have a nice day!
--------------------------------------------------------
・この 「健康小話」 のブログは, はり・きゅう・マッサージ トミイ
(http://www.ne.jp/asahi/shinqma/tommy/index.html)
の院長のブログです.
・鍼・灸・マッサージ・按摩・指圧を初め, 広く, 東洋医学や健康, 人としての生き方等に関して, 日頃感じている事を書いて行きます.
・なお, 診療予約時, 「このブログを読んだ」 と言って戴いた患者さんは, 初診料が半額となります.
・往診も承っております.
・心や身体に関する悩み事など, 何でもお気軽にご相談ください.
(E-Mail : tadashi.fukutomi@tcat.ne.jp)
・English speaking clients are welcomed!
・Premium Healing Oil Massage is available!
・学割適用始めました.
・モニター希望者募集中. (詳細お問合せ下さい.)

コメント

トラックバック