(1630) ミツバチと農薬2014/08/12 03:06

ミツバチへの悪影響が懸念されている, ネオニコチノイド系農薬のうち, 2 種類が, 低濃度でも人間の脳や神経の発達に悪影響を及ぼす恐れがある, との見解がこの程明らかにされた.

欧州連合 (EU) で食品の安全性などを評価する 「欧州食品安全機関 (EFSA)」 が纏めたのである.

2 種類とは 「アセタミプリド」 と 「イミダクロプリド」.

EFSA は予防的措置として, アセタミプリドについて 1 日に取る事が出来る許容摂取量 (ADI) を引き下げるよう勧告した.

この 2 種類は日本でも使われており, 国内でも詳しい調査や規制強化を求める声が強まるものと考えられる.

EFSA の科学委員会は, 2 種類の農薬が哺乳類の脳内の神経伝達メカニズムに与える影響などに関する研究結果を検討した.

その結果, 不確実性はあるものの 「神経の発達と機能に悪影響を与える可能性がある」 との結論を出したのである.

これを受け, EFSA は EU 各国にアセタミプリドの ADI を 3 分の 1 に引き下げ, 厳しくする事などを勧告した.

一方, イミダクロプリドは現在の ADI で問題ないとして引き下げる必要はないとした.

また, 他のネオニコチノイド系農薬を含め, 子供の神経の発達に対する毒性の研究を強化し, 関連データを提出するよう求めた。

日本の東京都医学総合研究所などは 2012 年に発表した論文で, 2 種類の農薬は微量でも脳内のニコチン性アセチルコリン受容体という物質を興奮させる作用がある事を, ラットの培養細胞を使った実験で確認しており, 人間の脳の発達に悪影響を及ぼす可能性があると指摘している.

この研究は, 今回の EFSA の見解でも重視されていると言う.

ネオニコチノイド系農薬とは, タバコに含まれるニコチンに似た物質を主要成分とする農薬の総称で, 1990 年代から殺虫剤など様々な用途で使われている.

神経の働きを阻害して昆虫を殺すのである.

各国で多発するミツバチの大量死や消滅との関連が指摘され, 欧州連合 (EU) の欧州委員会は 2013 年, クロチアニジン, イミダクロプリド、チアメトキサムの 3 種類の農薬を, 当面 2 年間使用禁止にすると決めている.

日本でもミツバチの大量死は, 農家にとっても看過出来ない問題だけに, 国として何らかの対応が必要になっていると考えられる.

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