(1670) 低身長の難病, 解明・治療に道2014/09/21 02:28

この程, 京都大学 iPS 細胞研究所の妻木 範行教授は, 低身長になる難病の 「2 型コラーゲン異常症」 の患者から iPS 細胞を作製する事に成功した, と発表している.

2 型コラーゲン異常症は, 骨の形成に関わる軟骨が正常に出来ない為, 低身長になる疾患だそうだが, 患者から軟骨を採取して調べる事は難しく, これまで, 病気の原因解明が進められて来なかったとの事である.

妻木教授らは, 患者から皮膚細胞を採取して iPS 細胞を作製し, この iPS 細胞から軟骨細胞を作って観察した.

すると, 細胞が自ら死滅する 「アポトーシス」 という現象が起き易くなる, などの特徴が確認出来たと言う.

また, 同時に, 当該難病には "高脂血症薬が効く" 可能性がある事も突き止めている.

患者の皮膚細胞から作った iPS 細胞と難病のモデルマウスを使った実験で明らかになった様だ.

然し, 研究チームは, 未だ基礎研究の成果の段階で, 現時点では, 高脂血症薬を内服すると副作用の恐れもある, として注意を呼び掛けている.

研究グループは 「軟骨無形成症」 と 「タナトフォリック骨異形成症」 という難病の原因を調べた.

両疾患は, 軟骨が十分に作られず, 骨の形成が不十分で低身長になると言う.

それぞれの疾患の患者から皮膚細胞を採取して iPS 細胞を作製, 軟骨細胞になるか実験した.

その結果, 健常な人の iPS 細胞からは軟骨細胞が出来るのに対し, 患者由来の iPS 細胞からは軟骨細胞が出来なかったのである.

これは特定の遺伝子が過剰に働くためと言う.

そこで, この遺伝子の働きを弱める候補物質として高脂血症薬の 「スタチン」 に注目した.

iPS 細胞から軟骨細胞を作る時に与えた処, 患者由来の細胞から軟骨細胞が出来た様だ.

研究チームは, 安全性などを確認しながら実用化に繋げる計画との由.

先般, iPS 細胞を用いて, 目の難病である, 加齢黄斑変性症への再生手術が世界で初めて実施され, iPS 細胞の臨床応用がスタートしている.

それに対し, 今回の成果は, 病気が発症するメカニズムの解明や治療薬開発にも iPS 細胞の適用が, 具体化して来ている事実を示すものだ .

何時も感じるのであるが, 鍼治療のメカニズム解明の研究にも iPS 細胞が応用出来ないものか, と思うのである.

Have a nice weekend!
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