(1735) 呼気で肺癌を検出2014/11/25 02:32

昨日に続き, 日本の解錫技術の素晴しい成果についてである.

数日前の日経に載っていたが, パナソニックは, 吐く息が含む微量の生体ガスで肺癌を検査する技術を開発している.

癌があると, 僅かに出て来る成分を高感度のセンサーで検出する技術である.

飲酒検査の様な呼気を使う方法で病気を発見する新たな試みで, 2020 年を目処に実用化を目指す計画と言う.

糖尿病や乳癌, 肺癌など一部の病気は, 体臭や口臭が変るとされ, 匂いで病気を突き止められないかと言う発想があった.

癌が発症すると, 特有のガス成分が発生すると考え, エックス線とは違う検査への応用に期待があったものの, 微量成分を捉えるのが困難だったのである.

新技術は, 牛乳パック大の装置に息を吹き込んで, 呼気を 4 万 - 10 万倍に濃縮し, 特定の成分に触れると光る細胞を使ったセンサーで調べると言う.

冷却素子で息を冷やし, 水滴に成分を閉じ込める. 数キロボルトの電圧で濃度を高め, 数 PPB (PPB は 10 億分の 1) のガスでも検出可能との事だ.

同社は 2012 年, 名古屋大学医学部の長谷川 好規教授と共同で, 肺癌患者 20 人の尿に含まれる揮発成分を解析し, 患者に目立つ 9 種類の分子を発見している.

そのうち, 幾つかは血液に混じって肺にも達すると見て, 呼気を簡単に分析出来る技術を研究して来たと言う.

また, 将来的には, 匂いから成分を特定する利点を活かし, 空港での検疫や食品の安全性の確認などにも活用する計画の様だ.

Have a nice day!
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