(1742) 宇宙飛行士, 山崎 直子さんの講演から (4)2014/12/02 03:19

7) 手ではなく足で!? 行儀は悪いが, 宇宙生活の知恵

私たちは普段, 足で歩いて, 荷物を手で持ちます.

でも, 宇宙では上手く歩けません. ついつい手で漕いでしまうのですが, 幾ら漕いでも進まない.

手で宇宙船の壁を少しずつ押しながら進むんです.

だから, 手で荷物を持っていると邪魔になる...

そこで, 荷物を足に挟めば両手が自由に使えて便利なことに, だんだんと気付いて来る訳です.

手で移動して, 足で荷物を運ぶ...無重力だと手足の使い方も一寸変って来ます.

常識やものの見方が覆されてしまうというのは面白い体験です.

ドアノブを回そうとすると, 自分の体が回ってしまう.

宇宙はやはり不思議な世界です.

8) 宇宙での目まぐるしい 1 日

宇宙船は, 地球を秒速 8 km で回っています. 90 分で丸々地球を 1 周.

だから宇宙船の中は, 昼と夜が 45 分毎に繰り返すという, 慌しい環境です.

当然, 体のリズムが混乱するので, 宇宙船の中でも 1 日は 24 時間と決めて生活しています.

ただ, 寝ている間も外の景色は明るかったり, 木漏れ日が漏れてきたりと, 生体リズムは少なからずストレスを受ける様です.

ストレスへの治療に鍼灸を使うケースが多いと聞いていますが, 宇宙はこうして色々な影響を受ける生活環境ですから, そう言った特にストレスなどの部分に鍼灸が生かされる場面があるのかな? と期待しています.

9) 地球を見上げて気付いた事

宇宙で見る地球, 昼間の地球は青く輝いていて, とても素敵です.

宇宙に行く前, 色々な写真を見て, 「地球は青いんだろうな」 とか, 「綺麗なんだろうな」 とか, 想像していたんです.

そして, 漠然と, 自分の足元に見えるものだと思っていました. 飛行機に乗った時, 地表が足元に見えるように...

それが, 初めて宇宙ステーションの窓から見た時, 地球が自分の真上に輝いていたんですよね. 凄く吃驚したのを覚えています.

宇宙に出て, 一つの方向から物を見る事に慣れ過ぎてしまっているのかなと, そんな事を痛感した瞬間です.

以上, 山崎さんの講演は, 運動と健康との関係についても, なかなか含蓄のある内容であったと思う.

近い将来, 宇宙飛行士のストレス解消に鍼灸がどの様な効果があるのか, 験してみる機会が来る事を期待したいものだ.

Have a nice day!
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