(1764) 脳梗塞の拡がり, 抗鬱剤が抑制2014/12/24 22:18

大阪大学の工藤 喬教授らは, 大阪府立急性期・総合医療センターの近江 翼医師と共同で, 既存の抗鬱剤が脳梗塞の治療に役立つ可能性がある事を突き止めた様だ.

人為的に脳梗塞を起こしたマウスを使った実験で, 抗鬱剤を投与すると, 脳梗塞になる部位が半分程になり, 病態部の拡がりを予防できたと言う.

更に, 他の疾患にも効果があるか否か, 研究を継続する計画との事.

工藤教授らは, 細胞内で蛋白質の合成などに関る 「小胞体」 に注目している.

小胞体が機能異常になると, 脳梗塞やアルツハイマー病, パーキンソン病などが起り易いとされているからだ.

今回は, 小胞体の機能に関わる蛋白質を調べる過程で, 「フルボキサミン」という抗鬱剤に注目している.

フルボキサミンが存在すると, 「アポトーシス」 と呼ばれる, 細胞が自ら死滅する現象が抑制されたのである.

通常は 4 割ほど起きる処, 1 割に低下した.

また, 脳梗塞を起こしたマウスで実験した処, 病態部が拡がる事を抑制出来たらしい.

小胞体の機能に関わる蛋白質を活性化した事が原因と見られ, 小胞体の機能異常に関わる他の疾患にも適用出来る, と見ていると言う.

フルボキサミンを成分に含む抗鬱剤を服用している患者さんは, 脳梗塞を発症し難いと言う症例もあるのだろうか?

訊いてみたい処ではある.

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