(1770) 皆が共に暮せる街へ2014/12/30 02:53

国立精神・神経医療研究センターの大野 裕さんが日経夕刊に 「こころの健康学」 と題したエッセイを連載している事は, これまでに何度か本ブログで紹介して来た.

大野さんは表題のエッセイで次の様に書いている.

私たちが以前に実施した地域調査では, 日本で生涯で治療が必要になる程の精神的不調に陥る人は, 凡そ 5 人に 1人だった.

この様に精神的不調は珍しい事ではないが, 社会的偏見は今も続いている.

先日, 学会出席のため, ある地方都市を訪れた際, 年配のタクシー運転手に話し掛けられた.

学会会場から乗ったタクシーだったので, 私が精神科医だというのが分っていたからだろう.

「独り言を言いながら笑って道を歩いている人をよく見掛けるが, そうした人が街で生活していても大丈夫なのか」 と尋ねられた.

精神的な不調を抱えている人は危険な行為をするのではないか, と心配している様だった.

私は 「見た目が他の人と違うからと言って危険だという事ではない」 と答えた.

更に 「寧ろ気持ちを表に出さずに平然と良くない事をする人の方が怖い」 と話した処, とても納得した様だった.

私たちは外から見て判る態度や振る舞いに目を奪われ易い. 然し, これらが他の人と違うからと言って, 良くない事や危険な事をしたりする訳ではない.

精神科病院を経営している知人が, 精神疾患を持った人が街中で暮せる様にと, 病院を郊外から移転させる計画を立てている.

精神疾患を持つ人も, そうではない人も, 同じ様に暮せる環境づくりが進めばよいと思う.

確かに大野さんの仰る通りである.

昨今は, "気持ちを表に出さずに, 平然と 「無差別殺人」 に奔る" 犯罪者が増えている.

我が国では, 外来患者が最も多いのは 「精神科」 である, と言われている.

私の患者さんの中にも, 精神的な不調を抱えている方も少なくはない. 然し, 「生涯で治療が必要になる程の精神的不調に陥る人は, 凡そ 5 人に 1人」 と言う事実には, 正直, その多さに驚いている.

Have a nice day!
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