(1924) 月尾 嘉男 著 『日本が世界地図から消滅しないための戦略』 - 3)2015/06/02 03:42

地中海域をローマと二分していたカルタゴは, 経済発展一筋で大国になったが, ローマの一政治家の執拗な非難に対応出来ず, 667 年の繁栄国家は跡形もなく消滅した.

戦後から現在までの日本に類似し過ぎている.

16 世紀の西欧世界最大の貿易国家ベネチアは, 帆船の技術開発に努力せず, 海上輸送能力が低下し, 新興諸国に出遅れる事になった.

2 番では駄目かと発言して人気のあった国会議員の時代を彷彿とさせる.

更に, 上層階級が栄華を維持するために, 結婚や子供の増加を抑制し, 18 世紀には結婚適齢男子の 66% が独身であった.

現在の日本は 72% である.

歴史を通覧すると, 突如浮上した大国はなく, 用意周到な準備の成果である一方, 衰退した国家は例外なく用意周到に 「怠慢」 であった国家である.

日本が安泰であるという幻想を打破して, 戦略を熟考する必要がある."

と, 以上の如く, 月尾先生は執筆の意図を述べておられる.

かつて, 本ブログで紹介したが, 中国軍部が作成している 2050 年時点の地図は, 日本が中国の領土になっていると言う.

尖閣諸島処の話ではないのである.

中国が, 現在, 様々な戦略を講ずる事によって, 世界の覇権を握ろうといるのは明明白白たる事実であろう。

安倍内閣が行っている 「安全保障の法的基盤の再構築」 に関しては, まさに現国会において, 与野党を問わず, 様々な議論が交わされている.

例えば, 車の運転頻度が増せば, 交通事故のリスクは必然的に高まる, と考えるのが常識である.

にも拘らず, 自衛隊の活動が拡大しても, 隊員の安全リスクが高まらないと言う, 安倍サンの説明は納得性に欠ける.

ましてや, 今回の措置で 「抑止力が高まる」 と言う論理にも説得性がない.

自衛隊が戦闘攻撃に加わったら, 当然, 相手国は日本を "敵" と見做し, シャラクサイとばかりに, 日本本土にミサイルを発射して来るであろう.

少なくとも, 私が敵将だったら, その位の策は講ずるだろう.

私には, 安倍サンが詭弁を弄しているとしか考えられないのだが...

誤解して欲しくはないのであるが, 私は, 日本の安保体制が現状のままで良い, などとは考えていない.

寧ろ, 戦後 70 年, やはり何らかの "見直し" が必要だろうとは考えているのである.

月尾先生ご指摘の如く, 「怠慢」 であっていい筈がない.

一方, 国歌斉唱や国旗掲揚などに, 頑なに反対している日教組, 具体的に如何なる戦略のもとに拉致被害者を帰国させようとしているのか, さっぱり見えて来ない歴代の拉致担当大臣, 同じく少子化担当大臣, 反対はするが, "実現可能と思われる具体的な対案" が見えて来ない共産党などなど...

参考までに, 本書を一読して頭を整理して見て欲しいものだと思うのである.

Have a nice day!
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