(1948) 習慣性流産の原因2015/06/26 02:59

京都大の水岸 貴代美研究員らと足立病院 (京都市) とは, 流産や死産を繰り返す 「習慣性流産 (不育症)」 の原因の一端を解明したと発表している.

マウスと人の細胞を使った実験により, "蛋白質の一種が出来ないのが病気の原因" だと判明した様だ.

習慣性流産は, 妊婦の 3 - 5% に起きると言われ, 予防策の開発に繋がると期待される.

習慣性流産は染色体異常などで起きるケースもあるが, 「患者の半数以上は原因不明」 で有効な治療法がないと言われている.

水岸研究員らは, 免疫に関る蛋白質が出来なくなった遺伝子組み換えマウスで実験した.

この蛋白質は, 母親の胎内で白血球の一種である 「好中球」 の攻撃から胎児を守る働きを有している.

その為, この蛋白質がなくなると, 胎児が攻撃を受けてしまい, 略確実に流産が起きていたらしい.

マウスの実験で, 好中球の働きを防ぐ抗体などを投与した処, 流産の確率が 6 割まで下がったのである.

更に, 人の細胞でも同様の効果を確認する事が出来た.

免疫に関る蛋白質が出来ず, 習慣性流産を起こす患者の割合は不明であるが, この蛋白質の生産を促す薬を開発すれば治療に役立つ可能性があると言う.

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