健康小話

先日, 日経に次の様な記事が掲載されていた.

自然科学研究機構･生理学研究所の西村 幸男准教授と京都大学などは, 脊髄損傷で麻痺した手足の機能の回復に必要な役目を果たす脳の部位をｻﾙの実験で突き止めた.

やる気などの関係する 「側坐核」 が活発に働いていた.

意欲のある人の方がﾘﾊﾋﾞﾘ効果は高いとされるが, 科学的には説明されていなかった.

研究ﾁｰﾑは脊髄を損傷したﾆﾎﾝｻﾞﾙ 4 頭を使い, ｴｻを指で掴んで食べさせる実験を実施.

最初は指が動かずにｴｻを上手く掴めなかったが, 何度も繰り返すと 1 ヶ月程で器用に食べられる様になった.

この間の脳の活動を調べると, 手の動きを司る "運動野" と言う部位と, "側坐核" が活発に働いた.

手の動きが回復し始めたｻﾙに側坐核の働きを抑える薬を注射した処, 運動野の活動が低下して器用に手を動かせなくなった.

完全に回復した後に同じ実験をすると, 手を上手く使ってｴｻを食べられた.

研究ﾁｰﾑは, 患者の意欲を高めると, ﾘﾊﾋﾞﾘ効果を高めて運動機能が回復し易いと見ている.

以上であるが, 仕事柄, 片麻痩やﾊﾟｰｷﾝｿﾝ病などの患者さんを施術する機会が多い.

脳血管障害の度合いや麻痺の程度などにも因るのであるが, 私自身の経験に照らしてみても, ﾏｯｻｰｼﾞとﾘﾊﾋﾞﾘとに懸命に取り組む患者さんほど, 回復のｽﾋﾟｰﾄﾞも速く, 回復の度合いも大きい傾向にある事を実感して来ている.

どれだけ 「やる気」 があるか否かの効果は, 勉強や仕事, ｽﾎﾟｰﾂなどに限った事ではないのである.

Have a nice day!
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