(2076) iPS で筋ジス治療2015/11/01 02:12

今日も iPS 細胞の話である.

京都大と国立精神・神経医療研究センターは, ヒトの iPS 細胞を使って筋肉の難病である 「筋ジストロフィー」 を治療する技術を相次いで開発している.

iPS 細胞から作製した筋肉の細胞を病気のマウスに移植し, 筋肉の働きを回復する効果を確認出来たらしい.

根本的な治療法がない筋ジストロフィーの治療に繋げるべく, 早期の臨床研究を目指す考えと言う.

筋ジストロフィーは, 筋肉が萎縮する病気で, 症状が進むと, 骨格筋に加えて心筋や横隔膜の筋肉も衰え, 心不全や呼吸不全で命を落とす恐れがある難病である.

国内の患者は 3 万人弱で, 重症のデュシェンヌ型筋ジストロフィーは 30 歳代で亡くなる事が多い.

京大の桜井 英俊特定拠点講師らは, 旭化成と共同で, iPS 細胞から骨格筋の幹細胞を作り, 筋ジストロフィーになったマウスの脚の筋肉に注射し, 筋肉が衰えるのを防ぐ蛋白質が筋繊維から出る様に出来たと言う.

病気の進行を防ぐ治療に繋がる.

幹細胞が病気で衰えた筋繊維と融合し再生したと考えられる様だ.

幹細胞の作製でウイルスを使わないため, 癌化のリスクもない.

今後はイヌなどで安全性や有効性を確かめて臨床研究を目指す.

臨床ではデュシェンヌ型の患者の指に注射してパソコンや電動車椅子の操作が出来る様にしたり, 将来は横隔膜へ入れて呼吸出来る様にしたりする計画と言う.

一方, 国立精神・診要経終論医療研究センターの武田 伸一部長らは, iPS 細胞から筋肉の幹細胞を球状に育てて移植する治療法を開発している.

幹細胞を 500 マイクロメートルの球状に培養して, 筋ジストロフィーのマウスに移植した処, 筋肉が一部再生し, 3 週間後には体内で働き始めたと言う.

従来は, 体内から採取した幹細胞を培養し移植しても筋肉の再生が上手く出来なかったのであるが, 球状にした処, 上手く働く様になった様だ.

来年にもイヌなどで安全性を確かめ, 臨床研究を目指すが, 筋ジストロフィーだけでなく, 加齢で筋力が落ちる 「サルコペニア」 や局所的な筋肉の病気の治療にも応用を目指す計画との由.

Have a nice weekend!
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