(2102) 甲状腺癌発症のメカニズム2015/11/27 02:39

甲状腺癌は, 癌を抑える 2 種類の遺伝子が機能を失う事によって発症する仕組みを発見した, と佐々木 雄彦秋田大教授 (医科学) らのチームが発表している.

2 種類のうち, 癌を抑える 「主ブレーキ役」 は恢復出来ないが, 「補助ブレーキ役」 の働きは薬剤で恢復出来る事を, 共同研究先の米ハーバード大が確認しており, 治療薬開発に道を開く成果として注目される.

2 つの遺伝子は, 乳癌や前立腺癌で機能が低下する 「INPP4B」 と、多くの癌細胞で欠損する 「PTEN」 である, と言う.

チームは, これらの遺伝子を操作したマウスを作り甲状腺の分析を行った.

その結果, 2 つの遺伝子が作る蛋白質は何れも, 癌発症に関わるとされる脂質を分解する働きがあり, 脂質の量が少ない時は PTEN, 多い時は INPP4BN と, 役割を分担している事が分った.

更に, 両方の遺伝子がないと, 悪性の甲状腺癌を発症する事も分った.

佐々木教授らは, 甲状腺癌では, 癌を初期段階で抑える主ブレーキ役の PTEN が先ず機能を失い, 補助ブレーキ役の INPP4B が代って脂質の分解を担うものの, やがて機能を失い発症に至る, と結論付けている.

また, ハーバード大のチームは薬剤を使い, 細胞レベルで INPP4B の機能恢復に成功したと言う.

佐々木教授は 「INPP4B を薬で活性化させることで, 癌を制御できる可能性はあると思う」 との見解を示している.

前立腺癌など他の癌へも対応可能となるのかも興味ある処である.

Have a nice day!
--------------------------------------------------------
・この 「健康小話」 のブログは, はり・きゅう・マッサージ トミイ
(http://www.ne.jp/asahi/shinqma/tommy/index.html)
の院長のブログです.
・鍼・灸・マッサージ・按摩・指圧を初め, 広く, 東洋医学や健康, 人としての生き方等に関して, 日頃感じている事を書いて行きます.
・なお, 診療予約時, 「このブログを読んだ」 と言って戴いた患者さんは, 初診料が半額となります.
・往診も承っております.
・心や身体に関する悩み事など, 何でもお気軽にご相談ください.
(E-Mail : tadashi.fukutomi@tcat.ne.jp)
・English speaking clients are welcomed!
・Premium Healing Oil Massage is available!
・学割適用始めました.

コメント

トラックバック