(2107) 障害児育てるチンパンジー (3)2015/12/02 02:49

私も, 霊長類研究所で 03 年にプチ (当時 37 歳) が産んだ障害児ピコを見守った事がある.

コンピューター断層撮影装置 (CT) などで見ると, 胸椎に奇形があり, 両下肢に麻痺があった.

この時も, 母親が抱いて育てた.

ピコは重い貧血だった.

飼育者との関係が良好で注射もさせて呉れたので, 母親のプチを麻酔して母から子に輸血し, プチの胸に戻す事を繰り返した.

ピコはやがて, 重い障害を抱えながらも, 細い腕を伸ばして格子を登る様になった.

ロープに掴まり自分の力で移動する. 声を出して笑い, 踊るように体を揺らし, 湧き出る生きる力を実感させて呉れた.

その後, 慢性腎炎に急性の肺炎が重なり, 2 歳 1 カ月で亡くなった.

障害は生きる事の妨げにはならない. 小さな命がそう教えて呉れた.

引用終り.

チンパンジーでさえ, 障害のある子どもを大事に育てているのである.

ましてや, 人間に於いておや! と言いたい処であるが... 人間様の社会では, 子どもへの虐待が増えているのが現実だ.

Have a nice day!
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