(2178) 人の iPS から 「神経のもと」, 脊髄損傷を改善2016/02/11 02:43

慶応義塾大学の岡野 栄之教授と中村 雅也教授らは, 人間の iPS 細胞から作った神経のもとになる細胞を, 脊髄を損傷したマウスに移植し, 症状を改善させる事に成功している.

マウスは後ろ脚で体重を支えて歩いたと言う.

交通事故などで脊髄を損傷した人の治療に使えるとみており, 2 - 3 年後を目処に臨床応用を目指す計画の様だ.

神経細胞には, 信号を伝えるニューロン (神経細胞) など 3 種類の細胞がある.

研究グループは, 人の iPS 細胞から神経幹細胞やオリゴデンドロサイト前駆細胞など, 3 種類の神経細胞に育つ細胞を作り, 脊髄を傷付けた 5 匹のマウスに移植している.

3 カ月後に移植した細胞を調べた処, 信号伝達を速める働きがある髄鞘という組織が再生していた他, ニューロンが神経回路を作っていたと言う.

また, 神経の成長を促す物質も分泌されていた事が確認されている.

後ろ脚の動きも調べた処, 細胞を移植したマウスは体重を支えて歩ける様になった.

一方, 移植しなかったマウスは後ろ脚を引き摺っていたのである.

これまでに神経幹細胞を移植する研究も成果を出しているが, 殆どがニューロンになっていた.

新しい方法は 3 種類の神経細胞がバランスよく育つ事で, 神経の再生がより進み易くなったと見ていると言う.

この研究成果は, 脳血管障害や脊髄損傷の後遺症に苦しんでいる患者さんには朗報となる. 早期の実用化が待たれる処である.

本日のカット写真提供 : 下平 宏氏 (カワセミ ①)

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