(2364) iPS で神経難病再現2016/08/16 03:18

慶応義塾大学の岡野 栄之教授らは, iPS 細胞から脳や脊髄にある特定の神経細胞だけを作り分ける手法の開発に成功している.

アルツハイマー病や ALS (筋萎縮性側索硬化症) と言った神経の難病で, 病状が出る細胞だけを作り, 新薬開発などの研究に役立つと言う.

研究グループは, 神経細胞が成長する過程で重要な 2 種類の蛋白質と 1 種類のビタミン類に注目したのである.

iPS 細胞を神経細胞に成長させる際, この 3 種類の物質の濃度を変化させて目的の神経細胞に育てるらしい.

新手法が有用か如何か, パーキンソン病などの患者から採った細胞から作った iPS 細胞で神経細胞を作製している.

パーキンソン病患者では大脳皮質ニューロンと言う神経細胞にすると, 多くの患者に見られる様に 「リン酸化タウ蛋白質」 が細胞に蓄積したと言う.

一方, 別の種類の神経細胞にすると, 蛋白質が蓄積しなかった.

病状が出る細胞とそうでない細胞とを比べて, 病気の原因や治療法を探る研究が出来るとの事.

研究の加速化を望みたいと思う.

本日のカット写真提供 : 下平 宏 氏 (ツミ : 巣立ち後でオドドオドする子)
註 : 「ツミ」 とは鷹の最小種で, 大きさはハト程度との由.

Have a nice day!
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