(2418) 前十字靱帯の再建にウシの腱を活用2016/10/09 02:43

早稲田大学の岩崎 清隆教授はウシの腱を用い, 前十字靱帯を再建する実験に, ヒツジを使って成功している.

靱帯は断裂すると元に戻らない為, 従来の手術では人工靱帯や自身の他の靱帯を移植するのが一般的である.

一方, ウシの腱は人工靱帯より強いと言う.

2020 年までの実用化を目指す考えの様だ.

ウシからアキレス腱を取り出し, マイクロ波や界面活性剤で処理して, 細胞を殆ど取り除いたものとの由.

マウスに移植した処, マウスの細胞が腱に入り込み, 骨と融合したと言う.

また, 拒絶反応も起きず, マウスの腱を移植した場合と同じ様に再生している.

更に, ヒツジにも試してみると拒絶反応はなく, 移植から半年間後も歩行に問題はないと言う.

前十字靱帯は膝を安定させる働きをしている.

スキーやサッカーなどのケガで断裂する場合があるが, 傷付いたまま放置すると, 変形性膝関節症になり易い.

また, 自身の腱を移植する手術は, 患者の負担が大きいと言う課題を抱えているのである.

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