(2512) ムラ社会の他人事2017/01/11 02:29

昨日の日経夕刊に以下の記事が載っている. (以下引用)

原発いじめ認定を要望 生徒側, 横浜市に意見書

東京電力福島第 1 原発事故で福島県から横浜市に自主避難した中学 1 年の男子生徒 (13) が, 避難直後から小学校でいじめを受けていた問題で, 生徒側の代理人弁護士は 10 日, 横浜市教育委員会の第三者委員会がまとめた報告書に対し, 同級生らとの金銭授受をいじめと認定するよう要望する意見書を横浜市の林 文子市長宛てに提出した.

意見書では, 同級生から 「(原発事故の) 賠償金をもらっているだろう」 と言われ, ゲームセンターでの遊興費などを負担した事について 「いじめ防止対策推進法に基づいていじめと認め, 重大事態として対処していれば, 対応の遅れや長期間の放置に至らなかった」 と指摘している.

市教委の第三者委は昨年 11 月, いじめや金銭授受を把握しながら学校や市教委が適切に対応しなかったとする報告書を纏めた.

金銭授受はいじめから逃れる為だったと推察出来るとする一方で, いじめとは認定しなかった.

生徒側によると, 金銭授受は総額約 150 万円に上る.

生徒や保護者も文書を提出.

生徒は 「お金を取られた事をいじめとして認めて欲しい」 と訴えた.

保護者は 「今後, 同じ様なケースが発生した場合の為にも, うやむやに終らせる心算はない」 としている.

市教委は同 12 月, 再発防止検討委員会を設置. 文部科学省や外部の弁護士などに意見を聞いた上で, 2016 年度中にも再発防止策を取り纏め, 公表する. (引用終り) .

この記事を読んで感ずるのは, 相も変らぬ教育界の異常さである.

「150 万円の金銭授受」 は如何にも金額が大きい.

幾ら気前のいい肚太の人間でも, 150 万円にも上る金額を仲間に "驕る" 事が普通に起り得る事であろうか?

まして, 小学生や中学生が自分で自由に出来る金額ではない.

第三者委員会のメンバーの方は, 皆さん, この程度の金額なら普通に仲間に驕ってやっているのであろうか?

自分の事として考えてみれば, 事態の異常性に気付かぬ筈はない.

苛めの問題については, これまで何度も学校や教育委員会が苛めを否定して来た経緯がある. 

これは所謂 「ムラ社会」 の悪弊の典型の一つであろう.

超えられぬ壁なのである. 岩盤と言ってもいいだろう.

日本には, 教育界, 司法界, 政界などに特有の 「ムラ社会」 が存在している.

そして, 主として保身の為からか, 庶民感覚とは大きくズレた判断を下して物事を有耶無耶に済まそうとするのである.

Have a nice day!
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