(2675) 言葉にならない思い読む - おもてなし2017/06/23 03:44

昨日に引続き, 認知行動療法研修開発センターの大野 裕先生 「こころの健康学」 からの引用である.

新国立競技場の設計が話題になっているが, 前回の東京オリンピックの開催時, 私は未だ中学生だった.

田舎出身で下宿生活をしていた私にとって, 当時未だ珍しかったテレビを通して伝えられたアスリートの活躍が眩しく感じられた.

今回のオリンピックの招致で 「おもてなし」 精神が紹介された.

だが, 自分の人間関係を振り返ってみても, その 「おもてなし」 の精神を私たちが何時も持てているとは限らない.

私は 「おもてなし」 の精神は, 言葉になっていない言葉を感じ取り, 読み取る姿勢から生まれると考えている.

先日, あるカウンセラーの面談記録の録音を聴いていた時にも, 言葉にならない言葉を読み取る難しさを感じた.

面談の中で, カウンセラーは, 相談者に, 臆病にならずに思い切って行動してみては, と勧めていた.

相談者は, どんな結果になるか分らないと答えた.

そのカウンセラーが, 分らないなら行動して試したら, と更に勧め, 相談者は如何なるか分らないと答える, と言う押し問答になった.

相談者はカウンセラーの提案通りに行動したくないと思い, その気持ちを 「分らない」 と言う婉曲な形で表現していた.

若いカウンセラーはその本意に気付けないでいたのだ.

こうした押し問答が続くとお互いに不愉快な気持ちになる. こころの健康にも好ましくない影響を与える.

こうした食い違いは, 私たちの日常生活の中でもよく起きている.

今回紹介したカウンセリングの遣り取りは, 「おもてなし」 のポイントを改めて考える機会になった.

以上, 他人の心を思い遣る事の難しさをつくづく痛感する.

大野先生は, "「おもてなし」 の精神は, 言葉になっていない言葉を感じ取り, 読み取る姿勢から生まれる" と仰っておられる.

また, "行間を読む" と言う言葉もある.

何れも容易い事ではないのだが, 時には, "ことば" として発せられた表現であっても, 相手に 「誤解」 を生じさせてしまう事すらある.

「思い遣り」 の難しい点である.

Have a nice day!
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