(2703) 脳神経作る 『ゆっくり細胞』2017/07/21 03:21

過日, 日経の 「かがくアゴラ」 欄に表題の記事が載っていた.

脳神経が再生するメカニズムの一端が解明されようとしている, と言うのである. (以下, 引用)

人間の脳神経細胞の一部は, 大人になっても新たに作られる事が判って来たが, メカニズムは未知の部分も多い.

東京大学大学院の後藤 由季子教授は解明に道筋を付け, 海外でも高い関心を呼んでいる.

年をとれば脳神経細胞は減るばかりだと考える人が多いかも知れないが, そうではない.

記憶を司る海馬や, 嗅覚などと関係が深い脳室下帯の領域には 「成体神経幹細胞」 が存在し、生後も長期に亘り新たな神経細胞を作り続ける.

胎児のころは, 短時間に複雑で巨大な脳を作るために, 神経系のもとになる前駆細胞が盛んに分裂してニューロンやグリアなどの神経細胞に分化する.

この過程で残った細胞の一部が成体神経幹細胞になるが, 分裂できる回数には限りがあり, 枯渇しない様ゆっくり分裂すると言うのが従来の説だった.

然し, 同じ前駆細胞からこれ程性質の大きく異なる細胞が出来る事が不思議だった.

調べた処 「起源細胞」 と言う, 成体神経幹細胞を作りだす特別な神経幹細胞を見付けた.

これ自体稀にしか分裂しないので 「ゆっくり細胞」 とも呼ぶ.

胎児期の神経前駆細胞に最初から混ざっており, 次々にニューロンやグリア細胞になる細胞とは別の道を歩む.

正常なゆっくり細胞があれば、大人でも神経細胞が作られる.

解析の結果, ゆっくり細胞では p57 と言う蛋白質が強く働いていた.

遺伝子改変で p57 が出来ない様にしたマウスでは, ゆっくり細胞も成体神経幹細胞も少なかった.

逆に, 強制的に p57 を働かせると, 成体神経幹細胞の様な細胞が出来た.

胎児期や幼少期に脳神経にストレスが懸かるとゆっくり細胞が打撃を受け, 後から鬱病などを発症し易くなるのではないか, と考えている.

p57 蛋白質を機能させ, 症状を恢復出来るかも知れない.

学生たちと研究を続け, 成果を様々な精神疾患の治療に生かすのが目標だ. (引用終り)

I keep my fingers crossed!!!

Have a nice day!
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