(3012) iPS 創薬, 慶大が治験, 遺伝性難聴で, 動物実験省く2018/05/06 01:49

慶応大学の研究チームは, 進行性の難聴を引き起こす遺伝性の病気の治療薬候補を iPS 細胞を使い発見し, 実際に患者に投与する臨床試験 (治験) を 5 月にも開始すると発表している.

iPS 細胞を使った創薬の治験は, 昨年に京都大学が骨の難病患者を対象に始めたのに続いて国内 2 例目となる.

けれども, 動物実験を経ないで治験に進むのは iPS 創薬では国内初の事例になると言う.

治験は, 進行性の難聴や眩暈を引き起こす 「ペンドレッド症候群」 と言う遺伝性の病気の患者を対象とする由.

慶応大学病院で, 7 - 50 歳の男女 16 人に既存薬の免疫抑制剤 「ラパマイシン」 を投与して効き目や安全性を確認する.

ペンドレッド症候群の患者は国内に約 4000 人いるとされるが, 内耳組織を患者から採取し辛い上に, マウスで病態を再現するのが難しい為, 治療法の研究が進んでいなかったと言う.

慶大の岡野 栄之教授らは, 患者の血液から iPS 細胞を作製し, 内耳細胞に変えて病態を再現した結果, 異常な蛋白質が内耳に集まる事で細胞が死に易くなり, 症状が進む事が判明したと言う.

また, 蛋白質の分解に役立つとみられる治療薬の候補を数十種類試した処, ラパマイシンで細胞が死に難くなるなどの効果があった.

免疫抑制剤としてラパマイシンを使う場合の 10 分の 1 の量で効果が期待出来るとしている.

従来の創薬研究では, 遺伝子操作などで作ったマウスで病態を再現し, 効果を確かめるのが一般的だった.

iPS 細胞を使って動物実験を省ければ, 創薬の期間短縮やコスト削減に繋がる.

iPS 創薬で今後, 他の種類の難聴や神経疾患など, 動物で病態が再現出来ない病気で同様の試みが広がりそうだ.

Have a nice holiday!
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