(3201) 恩師に頂いたネクタイ2018/11/11 02:55

日経夕刊に 「こころの玉手箱」 と言う連載コラムがある.

私の愛読コラムの一つであるが, 先週は杏林大学名誉学長の跡見 裕先生が執筆しておられた.

以下はその最終回からの引用である. 

恩師の森岡 恭彦教授は能力を公平に評価する人であり, 「フェアであれ, 正直であれ」 と言う事を学んだ.

森岡先生の薫陶を下に, 杏林大学での赴任挨拶で私は 「正直で上品な外科医を目指そう」 と話した.

森岡先生に頂いたネクタイは今も大事にとってあり, 見る度に同僚や患者に対する先生の優しく真摯な姿勢を思い出す.

森岡先生と付き合いの深いカリフォルニア大学サンフランシスコ校 (UCSF) に客員研究員として留学した.

米国の人間関係はドライかと思っていたが, 多様な人種構成だからこそ, 実は人と人との繋がりを大切にしていると知った.

帰国後, 自治医科大学や医科学研究所で非常勤講師などを務め, 1992 年に 47 歳で杏林大学教授に就任した.

東大第一外科の先輩で, 当時杏林大の学長だった竹内 一夫先生から声を懸けられた.

総合政策学部や外国語学部も持つ大学で, 元来文系志向の私は個人的にも興味を引かれた.

若い頃から外科医には休みがないと教わり, 日曜祝日も病院に出掛けた. 妻には 「そんなに病院が好きなの」 と言われたが, 何となく落ち着く場所だった.

日本消化器病学会や日本超音波医学会の理事長も経験し, 恩師の教えに従い公平な運営を心懸けた.

学長になってからは学生とのコミュニケーションに力を入れた.

新入生全員を小人数のグループに分けて一緒にランチを摂りながら, 進路相談から交際まで身近な相談にものった.

若者の考えから大学運営のヒントを得る事も少なくなかった.

一方で現在, 外科医のなり手が減少している事を危惧している.

ドラマでは華麗に活躍するが, 労働条件は過酷で, 訴訟リスクもある.

医師と言う職業を選んだ以上は楽は出来ない. 「如何医療と関わり合うか」 を真剣に考えるべきだ.

患者さんの信頼を得てこそ医療が成り立ち, 医師の本当の楽しさが実感出来ると信じている. (引用終り)

多くの示唆に富む内容であるが, 私は 「フェアであれ, 正直であれ」 と言う言葉と 「患者さんの信頼を得てこそ医療が成り立ち, 医師の本当の楽しさが実感できる」 という 2 箇所に色々な思いを馳せたのであった.

ひと言で言えば, 医療に限らず, これらの言葉は "人生の黄金律" だと言っても過言ではないからである.

Have a nice weekend!
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