(3478) 「癌の味方」 を攻撃, 薬効妨げる細胞・組織狙う2019/08/15 02:07

日経の報ずる処によると, 癌の増殖を助ける 「味方」 の細胞や組織を狙い撃ちにして, 間接的に癌を叩く技術を, 大学などが相次ぎ開発していると言う. (以下引用)

癌の本体を攻撃する抗癌剤や癌免疫薬と併用すれば, 効果改善を期待出来る.

治療が難しい膵臓癌など, 現在は生存率が低い癌の新たな治療方法となる可能性を有している.

千葉大学 (千葉市) で溶液を冷やす作業が進む.

秋田 英万教授が 「癌を守る免疫細胞を叩く材料を作る」 と話す.

脾臓が細胞を作るのを防ぐ技術を田中 浩揮特任助教と開発した.

脾臓が作るこの細胞は, 癌を叩く T 細胞などの働きを抑える.

小野薬品工業の 「オプジーボ」 など免疫の力を使う癌免疫薬の効果を弱める.

そこで細胞の生産を阻む化合物を, 脾臓へ届ける脂質と一緒にマウスへ投与. 大腸癌や乳癌の増殖を抑えた.

10 年後の臨床を目指している.

1960 年頃本格的な抗癌剤治療が開発された後, 癌治療薬は急速な進歩を遂げた.

2000 年代に癌細胞の表面の分子を狙うアストラゼネカの 「イレッサ」 などの “分子標的薬”, 10 年代には “癌免疫薬” が登場した.

強い副作用を抑えつつ, 治療効果を高めた. だが何れも, 癌の本体を叩く薬だった.

癌は周囲の細胞や組織を味方に付け, 免疫細胞や抗癌剤の攻撃を巧みに逃れて増える.

その為, 癌の本体を叩く治療法だけでは効果に限界がある.

最新の癌免疫薬でさえ, 十分な効果が出るのは患者の 2 - 3 割のみ. 「治療効果を高めるには, 癌を守る細胞などを狙う必要がある」 (秋田教授)

膵癌は間質と呼ぶ組織が周囲を覆い, 抗癌剤が届き難い.

国立がん研究センターの松村 保広・新薬開発分野長らは, 間質の蛋白質に付く抗体と抗癌剤をつなげた.

間質の酵素で抗癌剤が離れ, 癌へ届く. 膵癌のマウスで効果が出た. 「企業と 4 年後に臨床試験 (治験) を始める」 (松村分野長)

癌は増殖に必要な酸素や栄養を運ぶ血管を自ら作る.

昭和薬科大学の宇都口 直樹教授と野村 鉄也助教らと, 名古屋市立大学の松尾 洋一准教授は, それぞれ, 免疫細胞と抗体で血管が出来るのを防いだ.

マウスで膵癌などの増殖を防いだ. (引用終り)

癌の味方の細胞や組織を狙い撃ちにする研究は, 難治性の膵癌などを中心に国内外で精力的に行われている.

オプジーボを皮切りに癌免疫薬が普及.したが, 癌の味方の細胞や組織が, 薬の効果を妨げている事が明らかになり, 治療の標的として認識される様になったのである.

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