健康小話

子宮が生まれつき無かったり, 病気で摘出したりした女性の代りに, 第三者に出産して貰う 「代理出産」 を 「認めてよい」 と考える人が 40% 以上いる, との調査結果を東京大のﾁｰﾑが発表している.

不妊治療として第三者の精子や卵子などの提供を容認する人は約 36% に上ったと言う.

現在, 法務省の研究会では, 第三者が関わる不妊治療で生まれた子の法的な親子関係を如何定めるか, の議論が進められている.

結果を纏めた東大の平田 哲也講師 (生殖医学) は 「調査には, 分らないと答えた人も 30% 以上いて, 年齢によって考え方が異なっていた. 法整備やﾙｰﾙ作りの為の材料にして貰いたい」 とｺﾒﾝﾄしている.

2014 年 2 月にｲﾝﾀｰﾈｯﾄ上で実施. 20 - 50 代の男女 2500 人から回答を得た.

夫と妻の受精卵を第三者の子宮に移植する代理出産を 「認めてよい」 とした人は 40.9%. 「認められない」 は 21.8%. 「分らない」 は 37.3% だった.

第三者に卵子や精子, 受精卵を提供して貰い, 妻の子宮に入れる不妊治療に関しては, 賛成が 36.2%, 反対は 26.6%, 分らないは 37.3% だった.

反対したのは, 50 代男性が 35.6% だったのに対し, 20 代男性では 20.8% となるなど, 男女共に年齢が高いほど否定的になる傾向が見られた.

この治療で生まれた子に遺伝上の親を知る権利を認めるか如何かについては 46.3% が賛成した.

国内でも代理出産や精子･卵子提供による出産例が報告されている.

親子関係が複雑化する恐れもあり, 専門家からは, 実施の可否や親子関係などを定めた法整備を求める声が出ている.

然し, 幾ら法的な整備がなされても, 生れた子を含めた当事者には 「受容しきれない蟠り」 と言うものが消える事はないのではないか? と私は思うのである.

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