(3559) 難治性癌治療に期待, 強い放射線出す薬剤2019/11/04 02:02

膵臓や小児と言った難治性の癌で, 放射線を強く出す薬剤を使い治療効果を高める研究が相次いでいる.

これまでは癌細胞を叩くのに十分な強さを持った放射線を出すのが難しかったが, 東京大学などは薬剤を新たに開発し, 動物実験で効果を確認出来た由.

特殊な薬剤を使わない既存の放射線治療に比べ, 副作用を大幅に抑えつつ有効に治療出来ると言う.

癌患者に投与したホウ素などの薬剤に外から中性子を当て, 放射線を出す手法は 「中性子捕捉療法」 と呼ばれる.

癌細胞が取り込んだ薬剤から放射線が飛び, 正常な組織を傷めずに癌細胞を叩く.

従来の放射線や抗癌剤で治せない難治性癌の治療法として期待を集めている.

日本は住友重機械工業などの企業が既に臨床試験 (治験) を進めており, 国立がん研究センターなどがこれに続いている.

ただ現状では放射線が弱く, 脳腫瘍や皮膚癌など体表に近い一部の癌にしか使えず, 体の奥深くにある臓器の癌にはより強い放射線が必要と言う.

東大の高橋 浩之教授や片岡 一則特任教授らは従来のホウ素より約 70 倍多く中性子を吸収し, 強力なガンマ線などを出すガドリニウムの化合物に着目した.

微小なカプセルに入れて大腸癌のマウスへ投与して中性子を当てると, 何もしない場合に比べ, 27 日後の癌の大きさを 4 分の 1 に抑えた.

膵臓癌や肝臓癌など向けに, 5 年後の治験開始を目指している.

東京工業大学の中村 浩之教授らは, ホウ素が従来の 10 倍強含まれる 「BSH」 と呼ぶ薬剤を脂質の微小カプセルに封入した.

中皮腫のマウスへ投与した処, 中皮腫が消滅した.

中皮腫や肉腫, 再発した乳癌などで 5 - 10 年後に治験を始めたい考えと言う.

筑波大学の松本 孔貴助教らは, 癌が取り込み易い葉酸などを BSH に付けて薬剤を作った.

低濃度でもヒトの肺癌細胞を攻撃する事が確認された.

放射線治療の後遺症で癌が出来易い小児癌など向けに, 3 - 4 年後の治験開始を目指していると言う.

本日のカット写真提供 : 下平 宏氏 : (アキアカネ)

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