(3760) iPS細胞の品質向上に道2020/02/14 02:27

東京大学と京都大学とは, 皮膚などの細胞からあらゆる細胞に変る iPS 細胞を作る時, 遺伝子に異常が起きる原因を突き止めたと言う.

また, 回避する方法も開発しており, 品質の高い iPS 細胞を作り, 再生医療研究に役立てられるとの由.

iPS 細胞を作る過程で, 遺伝子の 「DNA メチル化」 と言う状態が変化する事が知られており, 研究チームは, マウスで様々な iPS 細胞を作り, メチル化の変化具合を網羅的に調べたのである.

iPS 細胞になろうとする段階になって, 特定の場所だけでメチル化が一段と進むと, iPS 細胞の品質を落す事が判明したと言う.

また, この反応に関わっている酵素も見付け, 酵素の働きを抑えると正常な iPS 細胞を作れた.

ヒトの細胞による実験でも同じ結果が得られている.

同じ仕組みで発症する小児癌があり, DNA メチル化は細胞老化とも関わっているが, こうした研究にも今回の成果を生かせると考えているとの事.

本日のカット写真提供 : 下平 宏氏 (朝日に輝くジョウビタキ)

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