(3822) 新型コロナで考える死の恐怖2020/04/16 02:12

東京大学病院准教授の中川 恵一先生が日経夕刊に連載しているコラム 「がん社会を診る」 で 「新型コロナで考える死の恐怖」 と題した昨日の記事は, 今回のコロナウィルスの特徴を良く捉えていると感じた. (以下引用)

一寸先は闇. 私が膀胱癌を自身で発見した時, 浮かんだ言葉です.

読者の皆さんも, 新型コロナウイルスについて, 同じ事を感じている筈です.

今年の初めまで, 誰がこんな事態を予測したでしょうか.

コロナショックの収束も闇の中で, 世界中がこのウイルスに恐怖しています.

正直, 私もその一人です.

このウイルスが怖いのは, 感染力や致死率が高いだけではありません.

感染しても 8 割方が軽症或いは無症状で済む半面, 重症化する人も一定の割合でいる点です.

このウイルスの 「ロシアンルーレット」 的な面が私たちを不安に駆り立てます.

更に怖いのは, この病気で亡くなる場合, 発症から死亡までが非常に早い点です.

イタリアのデータでは平均で僅か 8 日間. 日本中に衝撃を与えた志村 けんさんの場合でも, 発症から 10 日余りで帰らぬ人となりました.

然も, 隔離された状態で治療が行われる為, 家族や友人と最後の時間を過す事も叶いません.

人生に, 突然, 幕が下ろされる事になる訳です.

更に, 火葬場で故人の骨を拾う事も困難です.

つい最近まで元気だった人が数日で亡くなってしまうのですから, 「突然死」に近い経過とも言えるでしょう.

日本人の理想の死に方は 「ピンコロ」 (ピンピン元気でコロッと死ぬ) 型だと言われます.

突然, 死んでしまえば, 確かに苦しい思いをする時間は短くて済みます. 死ぬ事を意識せずに, 生きていられるから, 死の恐怖とも無縁でしょう.

健康寿命は略寿命ですから, 医療費の節約にもなるかもしれません.

一方, 癌による死はピンコロ型の対極にあります.

癌は治らない場合でも, 徐々に死に向って行く病気です.

転移があって完治は出来ないと言われたとしても, 多くの場合, 年単位の時間が残されます.

また, 癌の場合には, 余命を含めて, ある程度, 先々の事を見通す事が可能ですから, 残った時間を活用する事も出来ます.

癌における 「死の予見性」 は死の恐怖と長く向きあう事を意味します.

それでも, 私は 「癌で死にたい」 と心から願っています.

(引用終り)

何はともあれ, 一日も早く終息して欲しいものです. その為には, 一人一人が 「3 密」 を回避する努力を継続しなければならない事は言うまでもありません.

Have a nice day!
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