(4033) ワクチン効果 9 割超, 米ファイザーの治験で2020/11/13 02:26

米製薬大手のファイザーは, 9 日, 開発中の新型コロナウイルスのワクチンの治験で, 予防の有効性が 90% を超えたとする初期データを発表した, とマスコミ各社が報じている.

同社は今月月中にも米食品医薬品局 (FDA) にワクチンの承認を申請すると言う.

米大統領選で当選を確実にしたバイデン前副大統領とトランプ大統領は同日, それぞれ 「素晴らしいニュースだ」 と述べている.

尤も, トランプ氏は 「自分が開発を急がせたから出来たのに, 発表を選挙後に引き延ばしたのはバイデンの策略だ!」 などと相変らずダダを捏ねており, こちらが彼の本音だった様だが....

ファイザーによると, 独ビオンテックと共同開発中のワクチンの治験に参加した人を調べた処, 9 割以上の対象者に予防の効果が生じたという.

引き続き副作用が無いかなどの安全性を確認しており, データが集まり次第 FDA に緊急使用許可の承認申請を行なう.

ファイザーは規制当局の承認が得られれば, 年内に世界で最大 5000 万回分 (2500 万人分に相当), 21 年末までには最大 13 億回分のワクチン製造を計画している.

日本政府は同社から 1 億 2000 万回分のワクチンの供給を受ける事で基本合意している.

一方, 世界各国で新型コロナの感染ペースが高まる中, ワクチンの実用化に向けた動きが本格化して来ている.

欧米の製薬大手のワクチン開発では, ファイザーが先行しているが, 米モデルナや米ジョンソン・エンド・ジョンソン, 英アストラゼネカも治験の最終段階に入っていると言う.

モデルナは 11 月末までにワクチンの有効性を確認し, 12 月にも FDA に緊急承認を申請すると言われている.

FDA は拙速な開発のリスクを指摘しており, ワクチンの安全性が課題になってはいるものの, 政治的な思惑から, 中国やロシアは既に特例的に一部ワクチンに対して使用許可や緊急承認という形で実用化を進めている.

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