(4088) 奥深くの癌治療, 細胞間の 「宅配網」 に活路 (1)2021/01/07 01:57

過日, 日経が興味ある記事を掲載した. (以下引用)

人体には, 飲食店から料理を取り寄せる宅配網の様な仕組みがある.

配達員は注文に応じて細胞から細胞へ生体物質を運ぶ訳であるが. この配達員の鞄に治療薬を詰めた処, 体の奥深くの癌に効果が見られた.

これまで, 治療が難しかった癌を治療出来る可能性が出て来たのである.

この鞄は 「エクソソーム」 と称される.

直径 100 ナノ (ナノは 10 億分の 1) メートル程度の微小なカプセルで, 血液 1 ミリリットル中に約 50 億 - 100 億個存在している.

体の中のあらゆる細胞が放出し, 料理の代りに蛋白質や 「マイクロ RNA (リボ核酸)」 と呼ぶ物質を運ぶ.

この方法でウイルスに感染した際に, 仲間の細胞に免疫反応を呼掛けるなどしている.

大阪大学の沢田 健二郎講師と木村 正教授らは, 約 1 割の卵巣癌患者で働いている遺伝子を抑える核酸医薬をエクソソームに詰め込んだ.

卵巣癌を再現したマウスのお腹に入れると 「30 分後には癌細胞が取り込み, 正常な細胞には届かなかった」 (沢田講師).

エクソソームは血液に乗って癌細胞に向かう. 到着すると静かに薬を取り出す. 薬が確実に効けば, 癌細胞を内部から破壊出来る.

実験では, 同じ様な方法で毎週 2 回のペースで 3 - 5 週間投与した処, マウス 5 匹で癌が大幅に小さくなったと言う.

卵巣癌は早い段階での自覚症状が少なく, 気付かないうちに症状が進む. 年間約 1 万 3 千人の患者が発見される. 手術や化学療法もあるが, 半数以上で再発してしまう.

癌を遺伝子を狙って治す核酸医薬は有効だが, 血液中で分解し易く, 癌細胞まで上手く届ける技術が必要だった.

これまでも薬物を効率よく送り込む研究がなかった訳ではない.

脂質の膜から出来た 「リポソーム」 と言うカプセルや, 「ミセル」 と呼ぶナノ粒子が作られて来た. ただ, 人工の粒子は毒性を持っていたり, 細胞に上手く取り込まれない懸念がある.

然し, 生体のエクソソームを使えば, 壁を乗り越えられる可能性がある. 細胞同士が情報をやり取りする仕組みに便乗しており, 癌細胞に見破られ難い利点がある.

エクソソームは, 免疫拒絶反応が起り難い事から, かの種類の癌にも, 薬を確実に届ける足掛りとなると期待している.

本日のカット写真提供 : 下平 宏氏 (瑠璃色の実咥えたキビタキ)

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