(5044) ゾウと人, 開発で軋轢深刻2023/08/23 02:32

絶滅危惧種のアジアゾウと人との軋轢がインドで深刻化し, 年間の犠牲者が約 500 人に及び, ゾウも約 100 頭が死んでいる事が同国政府の集計で明らかになった, と日経が報じている.

開発による生息地の消失や分断が背景にあり, 被害の増加で, ゾウの保護活動に反感が強まっていると言う.

国際自然保護連合 (IUCN) のアジアゾウ専門家グループのメンバーで, 環境団体トラ・ゾウ保護基金 (東京) の坂元 雅行事務局長は 「インドは人口が増えており, ゾウとの衝突は拡大するだろう」 と指摘.

双方の被害拡大を避ける為, 残った生息地を開発から守り保護地域を広げる事が重要だと訴えている.

トラ・ゾウ保護基金によると, アジアゾウの最大生息地インドでは 1950 年代以降, 農地開発や森林伐採が加速し, 分布域はかつての 4% に縮小. 個体数は推定 3 万頭に減少した.

道路や鉄道建設による生息地の分断も影響し, 農地や居住地への出没が後を絶たず, 住民に殺されたり, 事故で死んだりする他, ゾウが人を襲う事もある.

インド政府はこれまでの IUCN 会合で, ゾウとの遭遇による死者は 2021 年度に 535 人に上ったと説明. 09 年度は 393 人で, 増加傾向にある.

ゾウの犠牲は年間約 100 頭が報告され, 政府の担当者は 「実際はもっと多いだろう」 との見方を示している.

ゾウ保護政策に関する年間費用の内, 半分以上は死傷者への補償に充てられており, 実効性のある対策に乗り出せていないと言う.

アジアゾウは, アジア最大の陸上の生き物で, アフリカゾウよりやや小さい. 生息地の消失の他, 象牙や食肉目当ての密猟などによって絶滅が危ぶまれ, ワシントン条約が発効した 1975 年から国際取引は原則禁止されている.

現在はインドや中国, マレーシアなど 13 カ国に推定 5 万頭が生息しており, 人との関わりが深く, 飼育下で荷物の運搬や土木工事などに従事させられる個体も多いと言う.

野生動物との棲み分け問題は世界共通の課題なのである.

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