(5966) 薬が効かないマラリア治療へ2026/03/02 02:36

日経によると, 東京大学発スタートアップのアジュバーレ (東京・文京) は既存の薬が効かないマラリアの治療薬を開発している.

病気を起す原虫の DNA に結合して増殖に関わる遺伝子の働きを抑え, 死滅させる候補物質を作製した.

2029 年を目処に臨床試験 (治験) を始める. マラリアは薬剤耐性が生じており, 新薬の開発が求められている.

アジュバーレは東大の石井 健教授や根岸 英雄特任講師らが研究に取り組む 「ピロール・イミダゾール・ポリアミド (PIPA)」 と言う有機物に注目した.

PIPA は 2 種類の化合物を組み合わせたもので, 遺伝子を含む DNA を構成する塩基配列に付く.

石井氏らは有機物の設計を工夫し, 原虫の増殖などに欠かせない蛋白質に似た働きをする新薬の候補物質を作った. 原虫の DNA で遺伝子の機能を調整する場所に結合し, 増殖を抑えて死滅させる.

既存薬が効かないマラリアを治療できる可能性がある.

研究チームはこの技術の特許を出願済みだ. 人間の赤血球をマラリア原虫に感染させ, 候補物質を加えて効果を検証した. すると既存の治療薬であるクロロキンと同等の効果で原虫の増殖を抑えた.

別の治療薬であるアルテミシニンの薬剤耐性を持つマラリア原虫でも効果を確認した.

マラリアは体内に原虫がいる蚊に刺されると感染する. 発熱や頭痛と言った症状が出て, 重症になると脳症などを起して死に至る.

エイズや結核と並ぶ世界の三大感染症の一つで, 24 年には 3 億人弱が感染して約 60 万人が亡くなった.

PIPA を使った薬の開発には企業も取り組んで来たが, 実用化には至っていない. PIPA は DNA の短い塩基配列にしか結合出来ない. 狙った場所以外の似た配列に結合し, 副作用などが出る恐れがあった.

そこでアジュバーレは人間の代りに原虫の DNA を標的に新薬を開発する.

原虫は体の仕組みが単純で, PIPA の投与で増殖を担う遺伝子の働きを抑えられる可能性が高い. 石井氏は「PIPA は感染症対策の新しい基盤技術になる」と期待を込める.

人間の細胞や動物で候補物質の毒性を調べ, 患者に投与する治験をする. 29 年頃に安全性などを確認する第 1 段階の治験を始める予定だ. その後に多数の患者で治療効果を確かめ, 30 年代末までに国の承認などを経て実用化を目指す.

これまでマラリアの治療薬は主に 2 種類が開発されたが, 何れも原虫の遺伝子が突然変異を起して耐性が生じた. 先ず 1940 年代に米国でクロロキンが実用化されたが, 50 年代後半に耐性が出た. 中国のト・ユウユウ博士は 1970 年代にアルテミシニンを発見したが, 2000 年代半ばに耐性が生じた.

薬剤耐性に詳しい順天堂大学の美田 敏宏教授は 「マラリアとの闘いでは多くの薬を備える事が重要だ」 と指摘する. アジュバーレが開発中の候補物質を含めて異なる仕組みで作用する複数の薬を使い分けられれば, 耐性が生じ難くなる. マラリアの発症を減らせる可能性がある.

マラリアの感染者の 9 割以上はアフリカに住む. 上下水道や排水施設の整備が進んでいない地域が多く, 蚊が増え易い.

患者の多くが貧しい地域に住み, 利益が見込めない為に企業は開発を積極的に進め難い. 各国政府などが薬の開発や製造を支援する必要がある.

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